2011年10月13日

赤井三尋「花曇り」

花曇り

 赤井三尋 著
 「花曇り」
 (講談社文庫)



わたしは名人位をもつ棋士として、若き棋士との名人戦を控えていた。娘と二人暮らしだが、もうすぐ娘が嫁ぐことになり、身の回りにも変化が訪れようとしていた−「花曇り」他「老猿の改心」「遊園地の一齣」「クリーン・スタッフの憧憬」「紙ヒコーキの一齣」「三十年後」「アリバイの一齣」「青の告白」「善意の一齣」「誘惑の一齣」計10編収録


この作家さんは「翳りゆく夏」を読んで、結構あっさりとしたミステリを書かれる方だと思っていたので、意外とハードボイルドやブラックな作品もあって驚かされました。


花曇り」では、主人公の“わたし”が名人位の棋士ということで、囲碁について詳しく書かれています。囲碁は全くわからない私でも支障なく読むことができましたけど、詳しい人ならもっと楽しめたのかもしれません。主人公の静かな暮らしぶりが好感もてる作品です。現代ではなく戦中戦後の話なので、主人公の日常だけではない深い味わいもありました。


私が気に入ったのは「クリーン・スタッフの憧憬」です。テレビ局の掃除係をしている女性の話なのですが、この女性がとても好印象で、素直で真面目で一生懸命な感じが良かったです。短い話ですが中身が濃くて面白かったです。もう少し長く書いてくれたらもっと長く楽しめたのに・・と残念に思うくらいでした。


ほとんどの話が楽しめたのですが「三十年後」はどうしても頭にストーリーが入ってこなくて、最後の方は読み飛ばしてしまいましたバッド(下向き矢印) ゲームの話が延々と続くのが辛かったんです。


題名を見てもらえばわかると思うのですが、一つおきに「〜の一齣」という話が入っています。これは短編の中でも更に短い話で、2〜3ページ程度の長さで書かれています。

でもギュッと内容が詰まっていて、中には暗い終わり方の物もありましたけど、ほとんどはニヤッと笑ってしまうようなオチついていて短いながらも楽しめました。


色んな作品を書かれる作家さんだとわかったので、他のも読んでみようかな?と思いました。あらすじ読んで吟味しないといけないかもしれませんけど・・。


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タグ:赤井三尋
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