
ジョアン・フルーク 著
上條ひろみ 訳
「プラムプディングが慌てている」お菓子探偵ハンナシリーズ12
(ヴィレッジブックス)
クリスマスを目前に控え、クッキー・ジャーには注文が殺到して大忙し。毎日のクッキー作りもしないといけないし、シーズン限定のテーマパークで売るためのお菓子の依頼まで入ってしまった。そんなときハンナは母親から相談を持ちかけられた。母親の親友・キャリーの様子が変だというのだ。そこでキャリーの秘密を探ることにしたハンナだったが今度は死体まで発見してしまう。
いつもはハンナの日常の様子から話が始まるのですが、今回は珍しく人が殺されたと思われる描写から始まります。いきなり事件にべったりになるんだと思っていたら、次の章で時間が戻ります・・

そしていつものようにハンナの日常が。今回はクリスマス直前の慌ただしい様子が描かれています。母の教えに従って、プレゼントだけは早めに買っていたのですが、仕事の方が大忙しです。
毎日のクッキー作りに加え、クリスマスパーティー用に特別注文が殺到しますし、更には期間限定のテーマパークも出来て、そこで販売するお菓子の注文まで・・。共同経営者のリサと共に忙しくお菓子を作ります。
お陰でほぼずっとお菓子の名前が出てきて、試食する人がみんな「美味しい

期間限定のテーマパークというのは<クリスマスツリー・ロット>といい、クリスマスツリーの販売所のことです。ツリーと飾りや台などを選び、ついでにちょっとした乗り物(観覧車など)に乗ってあそぶ・・という場所なんです。クリスマスの前だけ出現するテーマパークです。
アメリカでは日本と違ってツリーは本物の木を使います。そのため、毎年買い替えるわけです。だからより姿の良い木を探すためにたくさんの木を並べる場所が必要なんですね。わざわざテーマパークまで出来るなんてすごい!

仕事だけではなく、母親の親友でノーマンの母親・キャリーの様子が変だということで、母親からキャリーの秘密を探るように頼まれ、また忙しさが増す状態に・・。リサとノーマンに協力してもらいながら、自分自身の睡眠時間を減らしながら、調べ始めるハンナ。更には家にツリーを飾ったのでモシェVSツリーという争いも起こってしまいます。
話が半分以上進んでからやっと死体の登場。事件の調査も当然始めるのですが、相変わらず急に解決!今まで以上にあっさりした解決で「え?終わり?

ハンナのわけありの男性も現れ、話をかき回してくれるか?と楽しみだったのに、意外とあっさりスルーされてしまったので、次にきっと大きな展開があるのでしょう。
続きも楽しみです。
<お菓子探偵ハンナシリーズ>
「チョコチップクッキーは見ていた」
「ストロベリーショートケーキが泣いている」
「ブルーベリー-マフィンは復讐する」
「レモンメレンゲ・パイが隠している」
「ファッジ・カップケーキは怒っている」
「シュガークッキーが凍えている」
「ピーチ・コブラーは嘘をつく」
「チェリー・チーズケーキが演じている」
「キーライム・パイはため息をつく」
「キャロットケーキがだましている」
「シュークリームは覗いている」
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです


