
菊地秀行 著
「D−白魔山 上」吸血鬼ハンター17
(ソノラマ文庫)
貴族の墓から取り出した柩を搬送していた飛行体がシーラ山に不時着した。柩の中にはギルゼン公爵が眠っていた。貴族の中でもその存在は忌み嫌われ、何重も鎖を巻いた柩を更に地底深くに埋めたほどの貴族だった。その柩と中身を回収するようにDは依頼され、吹雪のシーラ山へと旅立った。
久々の上下巻。でも上巻では特に流れが悪いこともなく、なかなか面白い展開でしたし、Dの意外な一面が見られたりしました。
Dが初めに依頼されたのは、積み荷の回収でした。ところが彼が積み荷の中身が何なのかを質問したことで、中身が明らかにされます。柩の中に入れられていたのはギルゼン公爵。
この貴族の名前を聞いて思わず驚きの声を上げたのはDの左手でした。左手が恐れるほどの貴族だなんて、この先のDの旅がどんなに険しい物になるか・・考えるだけでも恐ろしい感じです。
Dはこの依頼を受けることにします。依頼を受ける理由を左手に語る所も今までのDには無い行動です。彼の過去には色々あるんだと再認識させられました。
そんなDに勝手に付いてくることになった人たちがいます。まず、村の女医とその護衛、そしてDと仕事を取り合った女性ハンター、お尋ね者の殺し屋、更には父親をシーラ山で失くした少年。
Dの反対を押し切ってついて来た彼らでしたが、誰も例外なく命の危険にさらされることに・・。
上巻では終わりの方で、とうとうギルゼン公爵と会う所まで書かれています。これからどんな対決が待っているのか楽しみな終わり方をしています。
<吸血鬼ハンターシリーズ>
「吸血鬼ハンター“D”」
「風立ちて“D”」
「D−妖殺行」
「D−死街譚」
「夢なりし“D”」
「D−聖魔遍歴」
「D−北海魔行」
「D−薔薇姫」
「D−蒼白き堕天使1」
「D−蒼白き堕天使2」
「D−蒼白き堕天使3」
「D−蒼白き堕天使4」
「D-双影の騎士1」
「D−双影の騎士2」
「D−ダーク・ロード1」
「D−ダーク・ロード2」
「D−ダーク・ロード3」
「D−邪王星団1」
「D−邪王星団2」
「D−邪王星団3」
「D−邪王星団4」
「D−邪神砦」
「D−妖兵街道」
「D−魔戦抄」
「D−血闘譜」
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです


