
池波正太郎 著
「鬼平犯科帳22 特別長篇 迷路」
(文春文庫)
“池尻の辰五郎”一味の件が片づき、一息ついた平蔵たちは通常の任務へ戻っていた。そんなあるとき、平蔵が何者かに襲われたのだった。曲者を捕らえ損ねた平蔵は自ら囮となって市中を単独で歩いていた。そんな平蔵をあざ笑うかのように、与力・秋本が殺害されてしまった。
池尻一味を捕縛しようとした所、お頭・池尻の辰五郎は網の中で潔く自害してしまいました。後味の悪さは残ったものの、とりあえず事件は解決したということで、一息ついたのですが・・。
細川同心の様子がおかしいことに気付いた平蔵は、筆頭与力・佐嶋を連れて密かに彼の行動を見張ります。そして、今後も二人で細川のことを探ろうと決めたとき、平蔵は何者かに付けられていたことを佐嶋に話します。
佐嶋を先に帰した平蔵は一人で歩き、曲者をおびき出します。そして襲いかかって来たので捕らえようとしましたが、意外と腕の立つ浪人だったため、逃げられてしまいました。
その後、襲われた与力・秋本。それ以外にも、次々と平蔵と縁のある者たちが襲われていくのを見て、平蔵は今までにないほど苦悩してしまいます。
過去にも平蔵自身が命を狙われたことは何度もありますし、与力や同心などが命を落とすこともありました。でも今回は家臣ではない者まで狙われることとなったので、どうすればいいのかさえわからなくなっていました。
最後には、今までのように冴えた平蔵が戻って来ますし、鮮やかな手並みで曲者たちを捕らえてくれることはわかっているのですが、途中、何度も胸が痛いような思いがする話でした。
<鬼平犯科帳>
「鬼平犯科帳1」
「鬼平犯科帳2」
「鬼平犯科帳3」
「鬼平犯科帳4」
「鬼平犯科帳5」
「鬼平犯科帳6」
「鬼平犯科帳7」
「鬼平犯科帳8」
「鬼平犯科帳9」
「鬼平犯科帳11」
「鬼平犯科帳12」
「鬼平犯科帳13」
「鬼平犯科帳14」
「鬼平犯科帳15」
「鬼平犯科帳16」
「鬼平犯科帳17」
「鬼平犯科帳18」
「鬼平犯科帳19」
「鬼平犯科帳20」
「鬼平犯科帳21」
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