2011年08月02日

荻原規子「空色勾玉」

6月末に買っていたにも関わらず、後回しになっていた作品。守り人シリーズの再読が終わらないと日本のファンタジーに戻れなかったんです・・。

初めましての作家さんです。


空色勾玉

 荻原規子 著
 「空色勾玉」
 (徳間文庫)



闇の巫女姫でありながら、自分の生い立ちを知らずに育ったため、光を愛してしまった少女・狭也は、輝の宮で縛められていた“大蛇の剣”の主・稚羽矢と出会った。二人の出会いは、輝の大御神の御子と闇の氏族との戦に多大な影響を与え、“豊葦原”を舞台にした戦が激化する。


日本神話を元にした物語になっています。・・・と言いながら、私は日本神話なんてほとんど知りません。この物語の舞台となる“豊葦原”というのも有名みたいなんですけど、知りません。


主人公の狭也(さや)は、闇(くら)の巫女なのですが、自分のことを知らずに育ちます。あるとき闇の一族から教えられたのですが、その頃にはすでに光の御子の一人・月代王を愛してしまっていたため、輝(かぐ)の宮へ采女として行くことになりました。

そこで狭也は、神殿に閉じ込められていた稚羽矢に出会います。彼は実は輝の大御神の御子でした。ところが同じ御子である姉・照日王に閉じ込められていたのです。輝の宮での暮らしに嫌気がさしていたこともあり、狭也は稚羽矢を連れて宮を抜け出すことにしました。

そして自分の本当の居場所であるはずの闇の一族の元へ戻ったのでした。そこでも何となく違和感を感じていた狭也。巫女として崇められる度に、自分のするべきことがわからず、その力が自分にあるとは思えなくて自信ももてず、心細い思いでいました。

そんな彼女のなぐさめとなったのが稚羽矢でした。でも彼は本当は闇の一族と共にいてはいけない者。二人の関係が闇と光を結びつけることになるのか、それとも決定的に壊れてしまうのか・・。



きっと神話を知っていればもっとスムーズに話に入っていけるのでしょうが、私は少し慣れるまで時間がかかりました。主人公・狭也のことも好きになれませんでしたし・・。最後は良いなと思えるようになりましたけど、初めのうちは「なんてわがままな人なんだ」と思ってしまいました。

稚羽矢のこともよくわからない存在でしたし、その無知さがイラつく感じがして困りました。でも最後には二人のことを応援してしまうようになりました。どんどん強く大きくなっていくのを見てつい応援したくなったんですよね。

この物語はシリーズ化しているそうです。続きも読もうと思います。



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posted by DONA at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:萩原規子
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