
L.T.フォークス 著
鈴木恵 訳
「ピザマンの事件簿2 犯人捜しはつらいよ」
(ヴィレッジ・ブックス)
テリーは、ピザ屋でデリバリーの仕事をしながらも、本業の大工の仕事も精力的にこなしていた。仲間の1人・グラフの父親が経営する“スミティのバー”の改装を頼まれたのだ。そんな忙しい毎日を送っているとき、テリーたちの住むトレーラー・パークで殺人事件が起きた。駆けつけたテリーが見たのは元妻・メリールーが泥酔した姿だった・・。
前作では、ピザのデリバリーが主な仕事だったのですが、今回はすでにもうすっかり大工に戻っている感じになっていたテリー。だから前作でもあまりデリバリーの部分が詳しく書かれていなかったのか・・と納得です。ちょっと寂しくもあります

大工見習いとしてがんばるグラフが、父親の経営するバーを改装し、自分で新たな店を作ろうとしています。今働いているピザ屋のオーナーが撤退して、新しいオーナーがやって来ることになっているので、彼らが落ち着いたら今いるスタッフを全員引きぬいて、自分の店で雇うつもりにしています。
オーナー夫婦がイマイチな人たちだということもあって、改装工事は急ピッチで進められました。テリーの親友・ダニーも作業に加わることになり、作業をしている3人はとても充実しているようで、本当に楽しそうです。
そんな中、事件は起きました。テリーたちが家にいるときに銃声を聞いて駆けつけることに。そこには泥酔して意味不明な発言を繰り返すメリールーの姿が。彼女はテリーの元妻で、テリーによると「最低なバカ女だけど人殺しはしない」だそうな。でも具体的にどんな最低なことをしたのか?テリーはどんな被害を受けたのか?は書かれていません。
最低なバカ女という評価ではありますが、彼女に魅力があることもわかっていますし、ある程度尊重もしている様子。泣いていたらなぐさめていましたし・・。そういう優しい所がテリーの良い所なんです。でも「よりを戻したい」とせまってこられるとキッパリと突き放す。ウジウジしていなくて良いな・・と。
今作は、忙しい合間を縫って精力的に犯人捜しをするテリーや仲間たちの様子が書かれていて、ミステリー色が少し強くなっています。でも仲間同士の付き合いは健在で、相変わらずの仲の良い、素敵な関係は続いています。
テリーには想い人もできたようですし、次も楽しみです。
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