2011年06月30日

上橋菜穂子「闇の守り人」

シリーズの最終話を読み終わったとたん、また初めから読みたくなったので、久々の再読です。感想をまだ書いていなかったので、ブログでは初登場です。


闇の守り人

 上橋菜穂子 著
 「闇の守り人」守り人シリーズ2
 (新潮文庫)


女用心棒のバルサは、25年ぶりに故郷のカンバル王国へ戻った。命がけでバルサを守り続けて、汚名を着せられたまま亡くなった養父・ジグロのために、彼の本当の姿を語るために。新ヨゴ皇国からつながる洞窟を抜けるという厳しい道を選んだバルサは、その道中である兄妹と出会う。彼らとの出会いが、バルサを思わぬ方向へ導く・・。


他にも道はあったのに、あえて過酷な洞窟を抜ける方法を選んで故郷に戻るバルサ。その洞窟は25年前、ジグロが幼かったバルサの手を引いて故郷から逃げた道でした。

短槍に刻まれた模様をたどって進まないと、複雑すぎて迷ってしまうような洞窟。しかもそこは<山の王>が支配する闇の王国に通じると言われていて、もし見つかるとヒョウル<闇の守り人>に食い殺されるという伝説がありました。

そのため、松明を使うことも、足音を立てることもできません。そんな洞窟の途中である兄妹と出会います。妹・ジナが周りの子どもを見返すために肝試しのようなつもりで洞窟に入り、兄・カッサが後を追ってきていました。ヒョウルに襲われていたジナを助けようとしたカッサですが、足がすくんでしまいます。そこへバルサがやって来て助けたのでした。

二人に自分のことは内緒にしてほしいと頼んで別れましたが、二人は隠してはおけずに大人に話してしまいます。そのことがバルサの運命を大きく変えてしまいます・・。


カンバル王国は、北に位置するため、冬が長く土地も痩せていて作物がほとんど取れません。貧しい国なのです。そんな国にとって命を繋ぎとめる大きな儀式が数十年に一度行われていました。それは<山の王>から<ルイシャ>と呼ばれる高価な宝石が贈られる<ルイシャ贈りの儀式>です。

その儀式は決まった間隔で行われるわけではなく、<山の王>が決めたときに連絡があります。そこでは王の槍と呼ばれる槍使いの精鋭たちが試合を行い、一番になった者とヒョウルが共に槍舞を舞うことで山の扉が開かれ、ルイシャが贈られるのでした。


養父・ジグロの汚名を晴らすために帰郷したはずのバルサでしたが、ジグロの弟・ユグロ(カンバル王国で最高の権力者)に命を狙われ、逃げているうちに今度は儀式にまで参加することになってしまいます。

儀式では悲しい再会もあり・・。


亡きジグロの想い、そしてバルサの怒りと悲しみを知り、何度も涙してしまう話でした。

シリーズの中で唯一、バルサの人生を深く掘り下げたような内容の話で、これを読めばバルサがわかると言えるかもしれません。


<守り人シリーズ>
「精霊の守り人」


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posted by DONA at 11:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:上橋菜穂子
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