

愛川晶 著
「道具屋殺人事件 神田紅梅亭寄席物帳」
(創元推理文庫)
亮子が落語家・寿笑亭福の助と結婚して4年。最近ではやっと噺家の妻らしくなってきた。そんな亮子が夫の楽屋でお席亭と話していたとき、前座の口演中に血染めのナイフが見つかり、大騒ぎになってしまった。福の助の元師匠・馬春に相談しに行くと、彼は3つのヒントをくれた−「道具屋殺人事件」他「らくだのサゲ」「勘定板の亀吉」計3編収録
落語家の話ということで、落語が好きな私としては楽しみに読み始めました。落語は好きだけど、全く詳しいくはないので、そんな私にぴったりの作品でした。“落語入門”って感じで。
表紙を見ると、妻の亮子が謎を解いて行く感じがするのですが、実際は違って、亮子はただオロオロするだけ・・という立場。事件の謎は、福の助の元師匠・馬春が解いてヒントを出し、そのヒントを基に福の助が高座で明らかにしていく・・というパターンです。
亮子はオロオロしているだけなのですが、彼女が素人同然だということが、この作品をわかりやすくしています。彼女の目線で話は進むので、彼女がわからないことが多いため、説明が詳しく入れてあってそれを読むことで読者も納得できるようになっています。
馬春師匠が解く謎は、1話目以外は日常の些細な謎という感じで、死体なんかは出てこないのでさわやかな仕上がりです。サラッと読めて、登場人物も個性的で面白く、落語を知らなくても楽しめる作品でした。
ちょっと名前が混乱しかけましたけどね・・

続きも早く文庫化してほしいな〜。楽しみに待ちます。
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タグ:愛川晶
この続き文庫になってるみたいですよ。
本屋で見かけました。
文庫になってましたか!!見逃してました・・。探してみます。