2011年06月17日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常7」

妖怪アパートの幽雅な日常7

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常7」
 (YA!ENTERTAINMENT)



3月を迎え、夕士たちの高校では3年生の追い出し会が行われ、アパートでも秋音ちゃんが修行に旅立つので送別会が行われた。そんな別れの季節、アパートの住人・まり子さんが預かっていた何かの卵が孵り、そのことがきっかけでまり子さんの過去が明らかになる。


3月と言えば別れの季節。遠い学生時代を思い出して懐かしく読みました。あまり良い思い出はありませんし、卒業式でもほとんど泣かずに終わった私としては、夕士たちがうらやましくなりました。

相変わらず女生徒たちにキャーキャー騒がれる千晶先生。マイクを握るとスターのオーラが出る・・ってどんな感じなんだろう?と何だか逆に冷静に読んでしまいました。

前作でちょっと気に入っていた生徒会長も居なくなってしまうのは残念です。夕士の修行の師匠でもある秋音ちゃんが旅立ったのも寂しいです。彼女はきっと大きくなって戻って来ると思うので楽しみでもありますが。


今回のメインとなる話は、まり子さんの過去の話。まり子さんは今、妖怪保育園の保育士をやっています。彼女が以前、保育園の園長から預かった何かの卵(もちろん妖怪の卵)が偶然、夕士の目の前で孵ったことで“すり込み”されてしまい、生まれた雛(?)は夕士になついてしまいました。

その様子を見て、いつものまり子さんらしくない反応がありました。そして、あるとき突然号泣し始めた彼女が語った、自分の過去。

生前の彼女は裕福な家庭に生まれ育ち、両親に物や金をいくらでも与えられ、甘やかされ、でもある意味放置されていました。彼女にとって両親とは金をくれる存在。特に何も教育されなかったせいで勉強も出来ず、精神的な成長もなく、友人と思っていた周りの人たちにうまく利用されていました。

そのことに気付かなかった彼女は良いように利用され、でも本人はそれが当たり前というか、普通の生活だと思っていました。ある男性と出会うまでは・・。

泣きながら語られた彼女の過去には驚かされ、泣きそうになりました。お金や物があふれていても、愛情を貰っていないと幸せにはなれない・・ということが改めてわかりました。

そんな過去があったから、今彼女は保育士なんだな・・と思うと寂しくもなりました。

今回の話、ぜひ10代の子どもたちに読んでもらいたいと思いました。


最後には、夕士がやっと子どもらしくいよう!と決意を固め、ちょっと嬉しくなりました。これからの成長がまた楽しみになりました。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」
「妖怪アパートの幽雅な日常D」
「妖怪アパートの幽雅な日常6」


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 11:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:香月日輪
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/46086039
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック