2011年06月04日

和田竜「のぼうの城 上」

ずっと本屋さんで平積みされているのは見ていたんですが、歴史小説ってあまり読まない人なので、手に取ることはありませんでした。

そんな私に知人が貸して下さったので、読んでみました。


のぼうの城 上

 和田竜 著
 「のぼうの城 上」
 (小学館文庫)



戦国時代、豊臣秀吉は天下統一のために関東の北条家に軍を進めた。その中に難攻不落の「浮城」と呼ばれる忍城があった。秀吉の配下である石田三成は約2万の大軍を率いて忍城に迫る。それに対してわずか5百の軍で迎え撃つのは城代・成田長親。彼は「のぼう様」と呼ばれる木偶の坊だが、なぜか領民の心をがっちりとつかんでいるのだった。


かなり久しぶりに読む歴史小説。前半の序章から1章にかけてはほとんどが時代背景や人物紹介にさかれていて、その部分がどうしても読みにくくてなかなか進みませんでした。

時々ぼーっとしてしまう感じで・・たらーっ(汗)戦国時代は結構好きなんですけど、私は信長が良いんですよね〜

秀吉の愚かな振りをして実は底知れぬ雰囲気を持つ感じとか、三成の頭の固い武将ぶりとか細かくわかるように書かれてはいるのですが、どうしても入りにくかったんですよね・・。まあ、私が秀吉が嫌いだからかな?とも思うんですけど。

2章に入ってからは忍城側の話がメインになってきて、出てくる人たちも魅力的で面白くなってきました。

三成はこれまであっさりと城を明け渡す武士たちを見てはため息をついていました。なんて無様なんだ・・と。だから、忍城に話をしに行くときにはちょっとした仕掛けをしたのです。

そして、まんまとその仕掛けに踊らされた忍城の人たちは、大軍を相手にしては勝てないことを知りながら戦うことを決めます。武士らしく戦って死にたい!というわけです。

忍城を指揮するのは、成田長親。「のぼう様」と呼ばれる、不器用であけっぴろげな性格の武士らしくない武士。それをそばで支えるのは長親の素質を信じてずっと側にいる家老の正木丹波。彼が長親を信じる発言をすることで、読者も何となく長親のことを信じたくなるように仕向けてあります。

そんな一見頼りない長親が三成の大軍と戦うことをいきなり決めてしまったことで、大慌ての家臣たち。そして、領民たち。

5百という少ない軍でどうやって2万の大軍と戦うのか?とても気になる所で上巻は終わりました。


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タグ:和田竜
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