2011年05月06日

柴田よしき「フォー・ディア・ライフ」

フォー・ディア・ライフ

 柴田よしき 著
 「フォー・ディア・ライフ」
 (講談社文庫)



新宿二丁目で無認可の保育園を営む園長・花咲慎一郎、通称“ハナちゃん”は、慢性的な資金不足を補うために、探偵業もこなしている。身体を張った危険な仕事もし、失踪した少女を探し出し、更に巻き込まれた事件も解決しなければいけなくなり・・。


保育園の園長が主人公ということだったので、きっと久々にさわやかな話が読めるんだろう・・と思っていたのですが、意外とハードボイルドでした。

ちょっとショックだったんですけど、やっぱりこの作家さんの作品は面白いです。気付けば入り込んでいました。


主人公の花咲慎一郎は、元刑事(マル暴)の肩書きを生かして、探偵業もやっています。探偵業と言っても浮気調査とかではなく、暴力団を相手にするようないわゆるヤバい仕事。

保育園は24時間営業なのに、資金繰りのためには副業もいる・・ということで、ヤバい仕事をやらないと短時間で高い収入を得られないからなんですが。ほとんど寝る暇も無いほど働き続ける花咲の様子はちょっと痛々しい感じ。

ただ、周りで支えてくれる人も当然いるわけで。その人たちがまた良い味出しているんですよね〜。

まず、保育園で働く保育士たち。彼女たちもそれぞれ事情を抱えていて、それでも子どもたちが大好きで安い上に過酷な職場で働いています。

そして女医さん。花咲の保育園に来る子どもたちは、ほとんどが日本国籍を持っていません。つまり、保険証も無いわけです。そんな子どもを普通の病院で診てもらおうとしても、断られることが多いのです。それでも診てくれるこの女医さんも、やっぱり訳ありですけど・・。厳しくも優しい人です。

更には恋人のような存在でもあるレストラン経営者の女性。さり気ない一言で花咲を助けてくれます。でも多くは聞かず、語らず・・でクールだけど優しい人。


そんな女性たちに支えられながら探偵業も続ける花咲。暴力団事務所に連れ去られた少年を助け、家出した少女を探す・・という比較的楽な仕事を始めたはずが、気づけば殺人事件にまで発展して花咲自身にも命の危険がせまることに・・。

次々と起きる事件に目が離せなくなりました。


子どもたちの国籍の問題とか、裏の世界で働きながら子育てをする外国人女性たちの問題とか、社会問題も取り上げられていて、考えさせられる場面もたくさんありました。


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posted by DONA at 11:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:柴田よしき
この記事へのコメント
これかなり前に読んで、
あらすじ忘れてたんですけど、
DONAさんの記事を読んで思い出しました。
確かこれシリーズものじゃなかったですかね。
最近新しいの出てるのかな?
好きなシリーズです。
Posted by チャウ子 at 2011年05月06日 11:43
コメントありがとうございます!

そうです、シリーズになってるんですよね〜。他の作品に出てくる人物が出てきたり、他のシリーズともリンクしていて面白いみたいです。

探して読もうと思います。
Posted by DONA at 2011年05月07日 11:34
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