
富樫倫太郎 著
「SROU 死の天使」
(中公文庫)
栃木県にある下野東方病院では、強く死を望む重病の患者が相次いで亡くなっている。スタッフの間でささやかれるのは“死の天使”が現われるのでは?という噂。担当患者が亡くなったことで不当に退職を強要された看護師からの投書を読んでSRO室長・新九郎は疑問に感じて調べ始める。
“死の天使”なんて言ったらなんだか羽の生えたかわいい天使を想像して微笑ましい感じがしますけど、実は“死神”の方が合ってる感じ。
治療に苦しみ、家族にも迷惑をかけてしまう・・と悩む患者は多く、延命治療を拒否する人もいて、そんな患者たちに訪れる死。しかも、入院した原因となった病気ではない理由で亡くなる。
変な噂が立つのは自然なことでした。静かに死が訪れるだけなら問題は明るみに出なかったかもしれませんが、看護師が退職に追い込まれたため、辞めさせられた人からの告発文が出てしまい、SROの目にとまることに。
前作では、なぜSROという部署ができたのか?や、メンバーたちの警察人生、なぜこの部署に配属されたのか?など、細かい話がメインになっていて、なかなか事件が起こりませんでしたが、今回は比較的早い段階で事件が明るみになりました。
病院内部の事情や患者の気持ちなど、細かい描写は多かったのですが、必要なことばかりだったのでスムーズに読めました。
ただやはり、メンバーたちの個性がイマイチ活かされていない気がするんですよね・・。もっとそれぞれの特性を活かした活躍があると良いんですが。
事件の内容が深かったため、面白く読めましたけど。
死を望む患者に、その望みを叶える犯人。その猟奇的な犯行にぞっとさせられました。何よりも、犯人に罪を犯しているという意識が全く無い所が怖かったです。
もうすでにVが発売されているので、また続きを読もうと思います。
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遅ればせながら読み終わりましたぁ (・∀・)
活躍を期待していた麗子が脇キャラ化しとりましたね!
SROの面々は新九郎さんも影薄し、尾形の威勢の良さが目立つ位でした。
犯人側の心理とか生い立ちなどには引きつけられましたが...
こぢんまりとしたスリリングさが楽しめました(笑)
早速、第三弾を読む事にします。では!
麗子だけじゃなくて、ほぼ全員が影薄い感じでしたね。入院した富田さんでしたっけ?は目立ってましたけど。
第三弾はもっとキャラが濃くなって、それぞれの利点を活かして活躍できたら良いですね〜。