2011年03月24日

有川浩「シアター!2」

シアター!2

 有川浩 著
 「シアター!2」
 (メディアワークス文庫)



「2年間で劇団の収益から300万円返せ。返せなかったら解散」という試練を乗り越えるため、新シアターフラッグは走り出した。アクシデントに見舞われながらも持ち前の団結力で何とか持ちこたえていたのだが、メンバー内に亀裂が・・。更に元メンバーとの確執も持ち上がり、新たな危機が。


前作であまり目立たなかったメンバーにスポットが当たり、更に個性が際立ってきました。

“うっかりスズべえ”というあだ名を付けられているスズ。彼女が起こしたうっかりを発端にしてメンバー内に亀裂が。

関西弁を話すゆかり。「好きなことをしているんだから貧乏でも仕方ない」という考えが嫌いな彼女。役者として食べて行くことを目標にオーディションを受けまくっているのですが、なかなか合格できません。オーディション会場で再会した元劇団員の優衣とやりあうことに・・。

巧のことが好きでずっと片想いを続けている牧子。客演する彼女の元を訪れる巧や千歳が自分に向けて言ってくれた言葉に感動します。

司は、今回あまり目立った活躍がありません。とはいえ、なぜか劇団員たちの先生や保護者のように相談役みたいな形で深く関わってきます。一定の距離を保ち、線を引いていたつもりだったのに気付けば深く人生に踏み込んできているメンバーたちに突き放すような態度をとりつつも、心配で仕方ない感じの司。相変わらず素敵です。


今回、私に深く刺さった言葉がありました。使えない奴を使えないなりに使えるようにならなきゃそこ止まりだぞ。

これは、司が入社3年目に上司から言われた言葉です。私は使えない奴を何とか使ってみて、それでもだめなら切り捨てるタイプだったので、グッサリと刺さったんですよね〜もうやだ〜(悲しい顔)

「使えない奴」と切り捨てるのは誰でもできるんですよね。「どうすれば使えるか?」を考えるのが上に立つ人間の役目。それができない私は、上に立つ資格が無いってこと・・・。

心に留めておこう!と強く思った言葉でした。


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posted by DONA at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:有川浩
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