2011年03月17日

高田郁「小夜しぐれ みをつくし料理帖」

小夜しぐれ

 高田郁 著
 「小夜しぐれ みをつくし料理帖5」
 (ハルキ文庫)



伊勢屋の娘・美緒が、店の準備をしていた澪の元を訪れ、いきなり泣き始めた。事情を聞くと美緒の父親である伊勢屋の主・九兵衛が、美緒に縁談を進めているらしい。相手は美緒が想いをよせている医師・源斉ではないということで泣き続ける美緒をどう慰めて良いのか悩む澪。−「小夜しぐれ」他「迷い蟹」「夢宵桜」「嘉祥」計4話収録


美緒に縁談が・・。父親も源斉医師との結婚を応援していたはずなのに、なぜ急に気持ちが変わったのか・・・それは「夢宵桜」を読めばわかるようになっています。つまり娘のことを想っている、傷つくのを見たくないということなんですが、その気持ちが美緒に伝わるわけもなく。

でも最後には父親の気持ちがわかり、父親の縁談話をのんで、結婚することになります。結婚前に澪に言った言葉に涙が。「あなたを嫌いになれれば良いのに。心から憎めれば良いのに」

澪の鈍感さに腹が立つようなもどかしいような気持ちになってしまいました。

迷い蟹」では種市の元妻が突然、店にやって来ます。そして過去に戻ってしまった種市。娘の復讐をしようとしますが・・。

種市の娘・つるがなぜ亡くなったのか?が語られます。やっと澪たちのお陰で心の傷が癒えてきたのに元妻の出現で、心を乱されます。落ち込む種市を必死で守り励ます澪とふき。親子の絆を改めて思い出させてくれる話でした。


夢宵桜」では野江ちゃんとの再会が。吉原で花見の宴で出す料理を作るように頼まれた澪。野江ちゃんに会えるかもしれないと喜んで引き受けるのですが、吉原という特殊な場所で、舌の肥えた客を相手にどんな料理を出せばいいのか・・悩んでしまいます。

小野寺や源斉にヒントをもらいながら出した料理は春らしく、華やかな物になりました。でも、チラッと見かけた野江ちゃんの姿を見て、改めて近いのに遠い距離を感じ、いつになったら身請けできるのか落ち込んでしまう澪でした。


嘉祥」は、小松原が主人公となって話が進みます。謎に包まれた彼の日常を垣間見ることができてちょっとうれしくなりました。

小松原の妹が兄の恋を応援?するような展開にもなり、ますますシリーズの続きが楽しみになる終わり方でした。


<みをつくし料理帖>
「八朔の雪」
「花散らしの雨」
「想い雲」
「今朝の春」


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posted by DONA at 14:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:高田郁
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