
矢崎存美 著
「再びのぶたぶた」
(光文社文庫)
小池信江は、亡き夫との思い出の公園に向かっていた。ベンチに座り、隣りにいた女性から勧められたビールを飲むうちに満開の桜の下でつい眠り込んでしまった。そんな信江にぶたのぬいぐるみが話しかけてきて・・・-「桜色七日」他「再会の夏」「隣の女」「次の日」「小さなストーカー」計5編収録
ぶたぶたシリーズの一冊「ぶたぶたの食卓」に収録されている「十三年目の再会」で孫の由香から語られた信江さんが登場します。
美味しいチャーハンを作った優しいおばあちゃんとして語られた信江さんが、ぶたぶたさんと出会ったときのことが書かれています。
公園でうたたねしたせいもあり、熱を出してしまった信江さんをぶたぶたさんが家に連れて帰り介抱します。それから二人の共同生活が始まります。
お互いに料理を教えあったり、人生を語ったり・・。短い間でしたが、中身の濃い時間を過ごしたのでした。
どの話も面白かったのですが私が特に気に入ったのは「小さなストーカー」です。ぶたぶたさんの娘さんが大活躍する話で、この娘さんがぶたぶたさんの性格を継いで、小さいながらもすごく素敵な子どもなんですよ〜

父親がぶたのぬいぐるみということでさり気なく気を使っていたり、周りの人のこともよく見ていてさり気なく手を差し伸べる感じがよく似ています。
この娘さんの話、また読みたいと思うのですが、また登場させてくれるかな?楽しみに待つことにします。
今回の作品も、心温まる話ばかりでした。出会った人たちをちょっと幸せにして、前に進む勇気をくれるぶたぶたさんに今回も感動

そして、題名でわかるように、以前もぶたぶたさんと出会っている(見かけただけ・・というのもありますが)人が出てくることもあって、シリーズを始めから読んでいる人にとってはちょっと嬉しいかも。
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