
矢崎存美 著
「訪問者ぶたぶた」
(光文社文庫)
店のナンバーワンホストが引き抜かれ、オーナーが倒れ、店が存続できるかどうか?と新人ホストのコウは、焦って何とかしなければ!と決意した。そこで思い出したのは“伝説のホスト”の噂だった。一晩で記録的な売上げを出したというそのホストとはどんな男なのか?−「伝説のホスト」他「神様が来た!」「気まずい時間」「ふたりの夜」「冬の庭園」計5編収録
ホストのコウは、自分がホストという仕事に向いているのか?と日々、悩んでいました。競争心もないし、女性に大金を使わせることを申し訳ないと思ってしまう。こんな自分がホストなんて続けて良いのか?
その上、店の存続さえ危ぶまれる状態に・・。そこで伝説のホストに助けてもらおうとしたわけですが・・。
会いに行ったらそこにいたのはピンク色のぶたのぬいぐるみ。驚きつつも、店を助けてもらうために説得を始めます。
コウはぶたぶたさんと話しているうちに、自分の悩みが軽くなるような、不思議な感覚がしてきたのでした。
「神様が来た!」では、偶然行われていた祭りに、ぶたぶたさんが現れたことで、神様と間違えられます

「気まずい時間」では、ぶたぶたさんが家庭訪問に訪れるのですが、何も知らずに対応した父親との気まずい時間が書かれています。息子の担任がぶたのぬいぐるみだと知らなかった父親。突然、家庭訪問に現れたぬいぐるみを見て失神してしまうのでした・・。
「ふたりの夜」では、漫画家のアシスタントとして登場するぶたぶたさん。ぶたぶたさんって、料理ができてパソコンに強いだけじゃなくて、絵も描けるんだ!?と驚いていたのですが、ちょっとした裏があります。
「冬の庭園」では、あるオフィスビルでお菓子などの訪問販売をしています。その様子を色々な立場の人たちが目撃し、爆笑したり、ちょっと幸せな気分になったりして癒されるのでした。
今回もぶたぶたさんに出会った人たちはみんな幸せな気分にしてもらい、家族との関係も深くなり、元気になっていました。
ぶたぶたさん、実在したら良いのに・・。
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