
矢崎存美 著
「ぶたぶたの食卓」
(光文社文庫)
海辺のグランドホテルは、一見豪華で重厚な雰囲気のあるホテル。このホテルには、ちょっと不思議なホテルマンがいる。何度も訪れていても気づかない客もいるが、気づく人は気づく・・というそのホテルマンは、かわいいぶたのぬいぐるみだった。困っている客を見かけるとさっと助けてくれ、従業員の教育もする敏腕バトラーの彼を目撃した人は幸せになれる??
今回のぶたぶたさんは、ホテルマン。しかもバトラー(執事)。
あまり客前には出てこない仕事なのだが、お客様が困っていると現れますし、ちょっと注意して見ていると気づくという存在。
小さな体を折りたたむようにしてお辞儀したり、従業員をきちんと教育する姿はなかなか様になっています。でもかわいい・・

このホテルでは、桜の頃に祭りがあり、今年はお芝居を上演することになりました。一般の人たちを公募し、オーディションして役者を決め、一流の演出家に舞台を仕上げてもらうことに。
演目は「オセロー」・・・シェイクスピアですね。私、むか〜し読んだことある気がするのですが、ハッキリ言ってほとんど覚えていません。とにかく暗い・・

演出家はどうしてもぶたぶたさんにイアーゴーという役をやらせたくて口説き落とします。イアーゴーというのは「オセロー」の中でも一番腹黒い男。それをかわいい見た目のぶたぶたさんが演じる。
「大丈夫か?」と心配になりますが、意外と好評だったようです。
今回もホテルにやってくるお客さんたちを幸せにしたぶたぶたさんの活躍が楽しめる作品でした。
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