
ジャフリー・ディーヴァー 著
土屋晃 訳
「悪魔の涙」
(文春文庫)
大晦日の午前9時、地下鉄の駅で銃乱射事件が発生した。その後すぐにワシントン市長宛に2000万ドルを要求する脅迫状が届く。正午までに全額払わなければ、後3度無差別殺人を行う・・というのだ。手書きの脅迫状から犯人繋がる手掛かりを探すため、FBIは文書検査士のパーカー・キンケイドに協力を依頼した。
FBI科学犯罪文書研究室捜査官・・という肩書を持っていたパーカー。今はFBIを辞めて文書検査士として働いています。
辞めた理由が、息子と娘のためという子煩悩な父親でもあるパーカーは、常に彼が“誰かさん”と呼ぶ子どもたちのことを考えて行動しています。
初めは捜査協力を断ったのですが、幼い子どもまで巻き込まれる事件だということで心を痛め、短時間だけという約束で協力します。
手書きの脅迫文。それだけを見て、犯人像や計画、次に狙っている場所などを次々と明らかにしていくパーカー。書き間違いを消してあったり、あまりキレイとは言えないその字を見て、意外と犯人の頭が良い事を見抜きます。
本にはその手書きの脅迫状が載せてあります。そして、その英語の文章を読んで、文法がわざと間違えて書かれていることなどを見抜くわけですが、英語がわからない私にはその辺がさっぱり・・

英語がわかる人には楽しい場面だろうな〜と思いますけど。
読み終わるまで結構時間がかかったのですが、話自体は面白かったです。
終わったか?と思ったら、まだだった・・ということが繰り返され、最後まで目が離せず、飽きのこない展開で、なかなか楽しめました。
FBIなんかが絡んでくると必ず、登場人物が増えて、覚えるのが難しくなるのですが、この作家さんの書き方(訳者さんの書き方なのかな?)はわかりやすかったです。例えば、マーガレット・ルーカスという女性捜査官がいるのですが、普通だったら、周りの人は「マーガレット」と呼ぶのに、“ルーカスは〜した”と書くから混乱するのですが、混乱しかけたら“マーガレット・ルーカスは〜した”と時々フルネームを入れてくれるんです。
ほんのちょっとのことですが、私は助かりました

この作品にチラッと出て来た人物が主人公になっている作品があるそうで・・。それも面白そうなので読んでみようと思います。
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「佐々木譲の会話文の書き方」とか、DONAさんと同じように感じることが多いのですが、これも、まさしくそのパターンで、コメントしようと思いつつ書きそびれていましたが、思い出したので書いてみました。
DONAさんの「積読本」に「ボーン・コレクター」が登録されていますが、評判がいいみたいですね。私は「ジェフリー・ディーヴァー」も、「最初から読む」ことにしてしまったので、「ボーン・コレクター」にたどり着くのは、まだ先ですが、DONAさんがどんな感想を持つのか気になります。
あっ、ちなみに私も「ボーン・コレクター」はもちろん、「悪魔の涙」も積読になってます…。
名前覚えるの苦手ですか〜!でも海外の小説好きですよね??一緒です! 前の方にある登場人物のページに指を挟みつつチラチラ見ながら読み進めないと混乱するんです・・(泣)でもやっぱり読みたい。
ジェフリー・ディーヴァーの最初の作品って「ボーン・コレクター」じゃないんですね?・・しまった、間違えた(苦笑) でもまあ、シリーズの1作目ではあるはずですから、読んでみます。