
山本周五郎 著
「あとのない仮名」
(新潮文庫)
↑私が持っているのとは表紙が違うんですが・・。消費税もなく360円という安さで売っていた時代に家族が買ってたみたいです。もっとシンプルな地味な表紙です。今はカラフルでキレイな絵になっているようですね。
江戸で5本の指に入るほどの腕をもつ植木職人の男が、妻との感情の行き違いがもとで家族も職も捨てて、あそび惚けてしまっています。そんな男の心の中を描いた作品−「あとのない仮名」他「討九郎馳走」「義経の女」「主計は忙しい」「桑の木物語」「竹柏記」「妻の中の女」「しづやしづ」計8編収録
一流の腕をもつ植木職人だった源次は、誰にも何も言わずに家を出て、飲めない酒を飲んで、飲み屋などの女性の家に上がり込んでいました。
仕事もせず、女性にたかるようにして日々過ごす源次。弟子が説得に来ることもあるのですが、絶対に戻ろうとはしません。
昔、庭の手入れをしたことのある屋敷に行っては家主から酒や食事を出してもらって、小遣いなんかももらったりしながら過ごす源次に、家主たちは説教を繰り返します。
一大決心して3年ぶりに家に戻ったところ、長男に追い出されてしまい、戻る場所もなくなってしまいます。
源次をそこまで追い詰めたのは何だったのか?
一流の職人だからこその悩みだったり、追い詰められる気持ち・・私にはちょっと理解できない部分もありました。
男性の方がもしかしたら源次の気持ちを理解しやすいのかもしれません。女性は、出て行かれて苦労している奥さんの方に感情移入してしまいますから・・・。
良い年した大人なんだから、しっかりしろよ!とか思ってしまうんですよね〜。
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです


