
東野圭吾 著
「白夜行」
(集英社文庫)
19年前、大阪にある廃墟ビルの中で質屋の主人が遺体で発見された。容疑者は何人か浮かんだが特定には至らず、事件は迷宮入りしてしまった。被害者の息子・桐原亮司と容疑者になった女性の娘・西本雪穂の二人は全く関わることなく、別々の人生を歩んでいく。事件から19年の二人の人生はどんなものだったのか。
ページ数が多くて、読み終わるのに時間がかかってしまいました・・

で、読み終えた感想は・・・・・何とも難しい作品だな〜という感じ。難しいというのは、感想を書くのが難しいという意味なんですが。
読み終えたときのあの感情は何と表現すれば良いのか。言葉にしにくいもや〜っとした感じ

桐原亮司と雪穂の19年間の話なんですが、この二人の感情は一切書かれていません。周りの人たちから見た二人のことだけで。なので、周りの人が「こう考えているだろう」と想像しているだけで本人たちが実際にはどう思っているのかはわからない。
でも二人の話なんです。しかも二人は多分、すごく近くにいてきっと一心同体くらいの関係なのに、それがはっきりとは書かれていない。
つまり二人のことはほとんどが周りの人(と読者)の想像なんですよね・・。
二人の周りに現われる人もすごく多いです。次々と人が現われて一瞬、関係ない人の話かな?と軽く読んでしまうと後で絡んでくるから焦ることになります。途中で思わず相関図を書こうか?と思うくらい・・。私の記憶力が悪いだけかもしれませんけどね
そして結局、ほぼ何も明らかにされないまま終わってしまう

二人の人生、スタートから間違えてしまった・・というか、そばにいた大人がもう少し違う対応をしていたら絶対もっと素直な人生だっただろうと思うと何ともいえない悲しい気持ちになりました。誰か一人でも手を差し伸べていれば・・・

二人のしたことは本当にひどくてエグくて卑劣だとは思います。周りの人生を振り回して、中には取り返すこともできないくらいの目に合ってしまって。でも一方的に責めるわけにはいかないよな・・と思ってしまいました。
でも今回、私が感じた余韻、きっと数年後とかに別の環境で読んだら違う余韻になっていると思います。人それぞれ違うでしょうし、同じ人でも読んだときによってきっと変わるだろう・・そんな読了後の余韻でした。
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難しいと思います。
私などは単純なので、面白いか、面白くないか
それだけなんですけど^^;
面白いか、面白くないか・・が良く分からなかったんですよね〜。読み終わった瞬間は「え〜!?これで終わり??」と思う気持ちが強かったんですけど、一瞬の後は二人の人生を何だか色々考えてしまって何とも言えない不思議な気持ちが浮かんだんです。うまく書けませんが。
もっとはっきりさせてほしかった!と思ったんですけど、やっぱりこれで、この書き方で良いのかも・・とも思いましたし。
あ〜難しい・・・。
とりあえず「読むんじゃなかった!」とは思いませんでしたし、読んで良かったと今は思っています。
チャウ子さんが1位にあげていなかったら絶対に読まなかったであろう分厚い本。ブログで紹介して下さってありがとうございました。
また参考にして色々と読みますね〜。