
池波正太郎 著
「剣客商売 波紋」
(新潮文庫)
小兵衛の剣友を見舞った帰り道、大治郎の頭上を矢がかすめていった。更に腕の立つ見知らぬ剣客に剣で襲われ、身に覚えのない大治郎だったが剣を抜き合わせ、曲者たちを追い払った。小兵衛に話すと「家を出るときから見張られていたのでは?」と言われ、大治郎は曲者をおびき出すために裸身となり、井戸端で水浴びを始めた−「波紋」他「消えた女」「剣士変貌」「敵」「夕紅大川橋」計5編収録
病床にある父の剣友を見舞った帰り、おはると三冬が好きな黒飴を買おうと裏道を通った大治郎。人気のない場所でいきなり襲われます。
でも冷静に対処するのはさすがです。
「人に恨まれる覚えはない!」と言いきれないのが剣客の辛さで、いつどこで恨みを買っているかわかりません。
どこの誰かわからない状態では、妻(女剣士ですから心配は無いですが)や子どもの身も心配です。ということで、無防備な姿で水浴びを始めました。
三冬が家の中から剣を持ってこっそり見張っているとはいえ、大胆な行動です。小兵衛もちょうど見回ってくれたときに刺客が襲ってきました。
大治郎が狙われたこの事件、意外なところにまで話は膨らみ、色んな人を巻き込んでいきました。
「夕紅大川橋」は、小兵衛の弟弟子・内山文太が巻き込まれた事件の話。義理の息子から「義父が行方不明になった」と知らせを受けた小兵衛は、内山を探すため十手持ちの弥七たちに協力を頼みます。
若い女性と一緒にいる所を目撃されていた内山。その女性との関係を疑われますが・・・。
元気だった内山が少しずつボケていくのを目の当たりにして落ち込む小兵衛が何だか小さく見える・・そんな話です。
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引き続き「オレたちバブル入行組」
面白いです。
そして「白夜行」
まだ半分くらいかな??