2010年11月27日

乃南アサ「駆けこみ交番」

乃南アサ著 「駆けこみ交番

(新潮文庫)


等々力にある交番に勤務している新米巡査の高木聖大の役目は、不眠症の老人・神谷文恵の相手をすること。大事件のないのどかな住宅街での勤務は退屈な毎日の繰り返し。彼女もいないし、暇だし・・と不満の多かった聖大があるとき事故現場で見かけた人物が実は指名手配犯で、偶然逮捕することができた。得意満面の聖大に文恵やその友人である老人たちのグループが近づいてきた。「とどろきセブン」「サイコロ」「人生の放課後」「ワンワン詐欺」計4編収録の短編集


警察小説というと刑事たちの話がほとんどですが、これは交番勤務の巡査の話。何だか面白そうだな〜るんるんと手にしたわけです。

主人公である高木聖大は、まだ新米の巡査。刑事を目指す彼には退屈な毎日で、頭の中ではずっと愚痴を言っている感じ。でも意外と正義感が強く、真面目に勤務する姿は頼りないけど好感がもてます。

先輩の主任は聖大にとって天敵ともいえる存在で、機嫌が良かったり悪かったり、からんできたり無視したり、本当に嫌な奴。この二人の対比も面白く書かれています。

そして、文恵を中心とした老人たちのグループ、その名も“とどろきセブン”のメンバーたちも良い味を出しています。

人当たりの良いおじょうさま風の文恵がまず交番巡査たちに近づき、聖大の人柄を見極めた上で、他のメンバーたちも近づいてくる・・。街で起きる様々な事件や疑問、個人ではどうしようもないようなことを聖大に話して「何とかしてくれ!」と頼むわけです。

頼んだだけではなく、情報を仕入れて渡したり、色々と手伝いもしてくれて、聖大は次第にこの老人たちに好感をもっていきます。


サイコロ」では最近よくニュースになっている“ネグレクト”の問題が書かれています。警察は民事不介入と決まっているので、育児放棄ではなかなか手を出せません。でも子どもはどんどん衰弱し、問題も起こすようになっていく・・。何とも悲しい現実ですもうやだ〜(悲しい顔)

この話ではスカッとするような結末が用意されているので読んだ後も良い気分わーい(嬉しい顔)

どうしようもない悲しい話(ゾッとするような話)もありましたが、ほとんどは読んでさわやかな気持ちになれる展開で、聖大の成長も少し見られますし、最後まで楽しく読めました。


この聖大の話は実は続編で、先に「ボクの町」というのがあったらしい・・。乃南さんの作品はどうも順番通りに読めないらしいですふらふら

更に、聖大は「いつか陽のあたる場所で」にも少し登場します。


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

西澤保彦著「七回死んだ男」

まだ読み始めたばかり・・
posted by DONA at 11:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:乃南アサ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/41872162
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック