サラ・パレツキー著 「ヴィク・ストーリーズ」
女探偵V・Iウォーショースキーシリーズ
(ハヤカワ・ミステリ文庫)
わたしの名前はV・Iウォーショースキー。シカゴで探偵をやっている。誰にも命令されず、誰の力も借りず、一人で精一杯生きているわたし。仕事が舞い込む度に全力でぶつかるため、怪我を負ったり、命を危険にさらすことも・・。そんなV・Iの活躍を描いた短編集。「スリー・ドット・ポウ」「高目定石」「むかし泳いだ場所で」「スキン・ディープ」「ピエトロのアンドロマケ像」「マルタの猫」「報復の調べ」「ゲームの後に」計8編収録
このシリーズ初の短編集です。
まだ同じアパートの住人で愛すべきミスター・コントレーラスとの出会いも果たしていない時代の話です。
「スリー・ドット・ポウ」は、ジョギング仲間のシンダが殺され、恋人のジョナサンが疑われてヴィクが代理人として警察と渡り合う話。ジョナサンは犯人ではない・・と確信をもったヴィクは、シンダの愛犬・ポウと共に調査を開始します。
「高目定石」は、同じアパートに住む、タカモク夫妻の部屋で殺人事件が起こり、ヴィクは調査を依頼されます。題名の「高目定石」というのは、囲碁の初手のことだそうで、話に出てくるタカモクさんとは関係がありません。殺された男性のことを誰も知らないという不思議な状況。でもヴィクはあっさり解決させます。
「むかし泳いだ場所で」は、ヴィクが高校時代の同級生・アリシアに頼まれて水泳大会を見に行く話です。当然のように殺人事件が発生したわけで・・。気づけば巻き込まれて命を狙われ、悲しい結末に立ち会うことになってしまいます。
「スキン・ディープ」では、行きつけの店の店主・サルに頼まれてサルの妹の弁護を引き受けることになります。妹・エヴァンジェリンは家族に知られたくない事実をヴィクにも話そうとせず、弁護の仕事は難航します。
短編でも読み応えは充分。いつものヴィクの活躍を気軽に読むことができてとても楽しい作品でした。
<V・I・ウォーショースキーシリーズ>
「サマータイム・ブルース」
「レイクサイド・ストーリー」
「センチメンタル・シカゴ」
「レディ・ハートブレイク」
「ダウンタウン・シスター」
「バーニング・シーズン」
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乃南アサ著「駆けこみ交番」
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