2010年11月13日

池波正太郎「鬼平犯科帳12」

池波正太郎著 「鬼平犯科帳12

(文春文庫)


若き日、平蔵と左馬之助は高杉道場の竜虎と呼ばれ、もう1人又兵衛を加えて三羽烏とも呼ばれていた。又兵衛は盗賊になって、火付盗賊改方の長官・鬼平となった平蔵の前に、二十数年ぶりに現われた。若き日に腕前が互角だった二人の対決は・・。−「高杉道場・三羽烏」他「いろおとこ」「見張りの見張り」「密偵たちの宴」「二つの顔」「白蝮」「二人女房」計7編収録


密偵の一人・粂八が経営している船宿に二人の盗賊がやって来ました。隠し部屋で二人の様子を盗み聞きした粂八が平蔵に報告した中に又平衛の名前が・・。

二人の盗賊は又平衛を誘って、金がうなっているという寺へ押し込みを掛けることにしたようだった。平蔵はさっそくその寺へ潜り込み、盗賊が現われるのを待つことにしました。

そして又兵衛との対決があるのですが・・。まあ、当然、平蔵が勝つわけですけど、捕らえた又平衛を、本人が名乗った偽名のまま裁きにかけることにして、家名が傷つかないように配慮した平蔵でした。


いろおとこ」は、寺田金三郎という同心の話。兄を盗賊に殺害された金三郎は、兄の跡を継いで同心になりました。そして誰にも相談することなく、兄の敵を捜し続け、命を危険にさらすことに・・。捜査のやり方に腹を立てた平蔵に注意されます。

密偵たちの宴」は、私の大好きな話です。五郎蔵、おまさ、宗平、伊佐次、粂八、彦十という、数いる密偵の中でも平蔵が特に信頼を寄せて頼りにしている6人が、密かに集まって酒盛りしています。おまさを除く5人は平蔵の鼻をあかしてやろうという悪戯心を出し、忍び込む店を探し始めます。そしてこっそり忍び込んでうまく成功させます・・・が、平蔵は全てお見通しでした。

平蔵の密偵たちを大事にする気持ちや、密偵たちの平蔵を慕う気持ちがよくわかる、ちょっと笑えてドキドキできる話です。

白蝮」は、津山薫という女盗賊の話。この盗賊、実は沢田同心の道場仲間だった森初子という女性でした。沢田同心は辛い気持ちを押し殺して、薫を倒します。


<鬼平犯科帳>
「鬼平犯科帳1」
「鬼平犯科帳2」
「鬼平犯科帳3」
「鬼平犯科帳4」
「鬼平犯科帳5」
「鬼平犯科帳6」
「鬼平犯科帳7」
「鬼平犯科帳8」
「鬼平犯科帳9」
「鬼平犯科帳11」


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引き続き「警官の血 上巻」

面白く読んでいます
posted by DONA at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:池波正太郎
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