2010年10月29日

菊地秀行「D−悪夢村」

菊地秀行著 「D−悪夢村
吸血鬼ハンターシリーズ22

(朝日文庫)


山津波に襲われ、丘の上まで逃げ延びた旅人たちの前に、突然、古い村が表れた。村人のいないこの廃墟の村は昔貴族と外宇宙生命体(OSB)とが死闘を繰り広げた戦場で、しかも“神祖”が作った実験場がすぐそばにあった。眠りについていたこの実験場は、人間が来たことで目覚めてしまったのだった。OSBと人間、貴族を掛け合わせた生命体を作り出すこの実験場に新たな生命体が徘徊し始め、旅人たちに襲い掛かり絶体絶命になったときDが現れた。

このシリーズも22話目。長く続いていますね〜。よく色々と話を考えられるものだ・・と感心してしまいます。

前作でもなかなか出てこなかったDですが、今回もしばらく登場せず、寂しい感じでした。

しかも、出て来て少し戦ったかと思ったら久々の“陽光症”でダウン・・たらーっ(汗) 陽光症というのは、吸血鬼と人間のあいのこ(ダンピールといいます。Dもダンピールです)がかかる特有の症状で、吸血鬼と違って昼間動ける分、疲労が蓄積して突然倒れてしまうんです。まあ気絶してその後数日間の冬眠・・みたいな感じ??

Dは特別な能力をもっているので、普通なら数カ月に1回くらいの割合で起きるこの症状が数十年も起きませんし、数時間で復活します。

今回、その症状で倒れたDに代わって活躍したのは、Dの“左手”ぴかぴか(新しい) 意志を持つ(意志だけではなく色々とすばらしい能力をもっていますが)左手なんですよ。

自ら斬り落とし、Dの代わりに実験場へ交渉に出かけます。手首から先が地面を歩いて行く姿、もし本物を見たらぞっとするでしょうけど、文章で読むと笑えますわーい(嬉しい顔)

最大の敵になるか?と思われたグレイランサーという吸血鬼も意外とあっさり仲良くなって、何とも物足りない感じで物語は終わりました。

Dらしくない「行こう」なんてセリフもあったりして・・。「行くぞ」じゃないんだふらふら

・・とか、細かい所が気になりました。

ちょっと初期の頃に戻った感じもするような、人間味が少し多めなDでした。



<吸血鬼ハンターシリーズ>
「吸血鬼ハンター“D”」
「風立ちて“D”」
「D−妖殺行」
「D−死街譚」
「夢なりし“D”」
「D−聖魔遍歴」
「D−北海魔行」
「D−薔薇姫」
「D−蒼白き堕天使1」
「D−蒼白き堕天使2」
「D−蒼白き堕天使3」
「D−蒼白き堕天使4」
「D-双影の騎士1」


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乙一著「暗いところで待ち合わせ」

変わった設定で、どうなるのか楽しみ・・。
posted by DONA at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:菊地秀行
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