池波正太郎著 「鬼平犯科帳9」
(文春文庫)
見回りの途中で馴染みの茶店に立ち寄った平蔵は「雨引の文五郎」という盗賊が歩いているを見かけた。後を追うと、文五郎は見知らぬ男に襲われた。平蔵は二人を捕らえるために大声で名乗ると、男は文五郎を助けるように平蔵へ斬りかかり、文五郎は逃げてしまった−「雨引の文五郎」他「鯉肝のお里」「泥亀」「本門寺暮雪」「浅草・鳥越橋」「白い粉」「狐雨」計7編収録
捕まえた男は「落針の彦蔵」という盗賊で、文五郎に恨みを持っていたため、命を狙っていました。そういう事情を一切語ろうとしない彦蔵でしたが、平蔵は馴染みの老盗賊の宗平に助けを求め、事情を把握しました。
文五郎も捕らえるため、彦蔵を一度逃がし、おびき出す作戦に出た平蔵でしたが・・。
「鯉肝のお里」では、女盗賊お里を捕まえるために見張りをしていた、密偵のおまさと五郎蔵にちょっとした事件が。平蔵のことを密かに恋焦がれていたおまさでしたが、今回のことで五郎蔵と夫婦になり、今後、夫婦でますます平蔵を助けることになります。
「本門寺暮雪」は、平蔵の友人・録之助が命を狙われ、それを助けようとし、命がけの戦いを強いられることになった平蔵の話。朝、平蔵が出掛ける前に妻・久栄の髪から笄が落ちて割れたことで、嫌な予感がした久栄は必死で夫を止めるのですが・・。結局予感は当たってしまいました。
「狐雨」では、同心・青木助五郎が狐に憑かれて狂ってしまいます。平蔵の妻・久栄が冷静に対処したお陰で大事にならず、何とか解決する事ができます。
相変わらず、命がけで部下や友人、家族を守り、役目も果たし、大忙しな平蔵の話です。
<鬼平犯科帳>
「鬼平犯科帳1」
「鬼平犯科帳2」
「鬼平犯科帳3」
「鬼平犯科帳4」
「鬼平犯科帳5」
「鬼平犯科帳6」
「鬼平犯科帳7」
「鬼平犯科帳8」
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