2010年06月08日

大崎梢「晩夏に捧ぐ」

大崎梢著 「晩夏に捧ぐ

(創元推理文庫)


成風堂書店で働く杏子に、長野に住む元同僚の美保から手紙が届いた。美保が今働いている老舗の書店・まるう堂に幽霊が出たために店の経営が悪化したというのだ。アルバイトの多絵の活躍を杏子から聞いていた美保は、二人に長野へ来て事件を解決してほしいと頼んできた。


配達あかずきん」で活躍した成風堂書店の二人が、今回は長野へ。夏休みの旅行を兼ねて、ちょこっと幽霊事件を解決しに・・。

美保から届いた手紙を見た多絵はやる気十分。事件に興味津々です。

杏子はあまり興味が無く、できれば行きたくない・・と思っていますが、幽霊が出たという本屋の「まるう堂」を見学したいと思っていたので、仕方なく行くことに・・。

まるう堂の正式名称は、宇都木堂書店と言い、宇都木という人が店主として経営しています。昔からある書店で、地元に密着して愛されている店なので、同じ本屋である杏子にとって気になる存在です。

幽霊の正体は27年前に起きた作家殺人事件の犯人である秋郎ではないか?と町の人たちは考えています。殺された作家の弟子であった秋郎は逮捕起訴され、刑務所に入りますが、二年後に死んでしまいました。

でも今頃になって、実は秋郎は犯人ではなかったのではないか?新犯人は別にいるのでは?と噂されるようになります。

多絵は、27年前の事件を解決することで、幽霊の謎も解けると考え、聞き込みを始めます。


まるう堂の様子が書かれている場面では、書店の中を想像して「行ってみたいexclamation」と思え、とてもワクワクしましたグッド(上向き矢印) 本屋さんの工夫や苦労がよくわかって、ますます興味がわきましたし。

ただ、謎解きの部分はちょっと微妙な気もたらーっ(汗) 無理やり引っ張ってる感じがして、もっと簡単に解決できた気がしました。短編にして、他にも話を入れた方がより楽しめたかもしれません。

でも、杏子と多絵ががんばっている姿は微笑ましいですし、読み終わったらさわやかな気分になれましたぴかぴか(新しい)

また続きを読もうと思います。


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ポール・リンゼイ著「宿敵」

久々に読んでみています。
posted by DONA at 11:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:大崎梢
この記事へのコメント
DONAさん、こんにちは。
かなり前の記事に失礼します。

最近、この本を読みました。
シリーズものだと知らずに「晩夏に捧ぐ」を最初に読んでしまい、読了後に「配達あかずきん」を読みました。

ちょっと微妙な気が・・。
DONAさんの書かれてる通り、謎解き部分がすっきりしませんよね。多絵ももったいぶった感じだし。
短編連作の「配達あかずきん」の方が、まだ良かったように思います。
「サイン会〜」の本も手元にあるのですが、読むかどうか考え中です。
謎解きよりも、書店の仕事内容の方が面白かったです。

もうじき「ビブリア〜」の6巻が図書館予約の順番が回ってきそうなので、楽しみです。
読後に、DONAさんの感想記事を読むことにします。
Posted by ココア at 2015年02月02日 09:52
>ココアさん、コメントありがとうございます。

ちょっと内容を忘れかけています・・。まあそのくらいの内容だったということかも??何かスッキリしない内容だったのは覚えていますが。
このシリーズは謎解きを入れなくても良いのに・・と思いながら読んでいます。書店の裏側を知ることができるのがお気に入りです。

ビブリア、楽しんで下さいね〜。私はちょっと辛口な感想をもちましたが、ココアさんはどうかな?また教えて下さいね。
Posted by DONA at 2015年02月02日 14:45
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