今野敏著「スクープ」 (集英社文庫)
主人公の布施はテレビの報道番組の記者。潜入捜査を行い、何度もスクープをものにしている。自分を頼ってくる人を助けていたらスクープが取れるのだと言う。そんな布施の活躍(?)を書いた短編集。
主人公、布施の潜入捜査の仕方が独特で、その世界や雰囲気に溶け込むようにして、捜査をするというよりは、その場を楽しんでいたらスクープに出会ったという感じでしょうか。
報道番組に携わっていることを感じさせない飄々とした雰囲気が魅力的な主人公です。
その布施に協力する形で関わってくる刑事の黒田もまた良い味を出していて、布施に対して冷たい態度をとりつつも、しばらく姿を見ないと気になって電話を掛けてみたり。ネタをもらっても感謝せず「お前に借りは作りたくない」ときっちりスクープで返していく。この二人のやりとりも魅力の一つです。
事件を解決していくことよりも、登場人物の方が気になる。そんな作品です。でも面白くて一気に読めました。
柴田よしき著「ゆきの山荘の惨劇」
この作品を読むのは、もう何度目だろうか・・。
