今野敏著 「二重標的(ダブルターゲット)東京ベイエリア分署」
(ハルキ文庫)
どの本を初めに紹介しようか?と考えた結果、最近はまっている今野敏の本に決めました。
この作家を知ったのは別の作品がきっかけだったのですが、特にお気に入りのこのシリーズ(東京ベイエリア分署から続く東京湾臨海署シリーズ)にしました。
ライブハウスで事件が起こり、ベイエリア分署と呼ばれる東京湾臨海署の捜査課安積班のメンバーが捜査を始める。遺体で見つかったのは客のほとんどが10代の若者だというライブハウスには相応しくない、ちょっと浮いた存在だったであろう落ち着いた雰囲気の女性。「無差別殺人では?」という意見も出始めるが、安積たちは同時刻に起こった別の殺人事件との関連に気づき、捜査本部の方針に逆らう形で動き始める。
ミステリーの中でも警察小説なので、警察の内部事情や、警察で働く人たちがどんな思いを持って捜査しているか、どんなことを悩みながら日々仕事をしているのかなど、事件を解決することよりも出てくる人たちに重点をおいて書かれています。(だからといって事件の解決がいい加減になっているわけではありませんが。)
特に魅力的なのは主人公の安積警部補。係長という立場で、課長や他の所轄や本庁の人たちからの圧力を受けながらも、部下のためなら負けずに言い返すことのできる強い人


「そんなに気にしなくて良いんだ」と言ってやりたいが、言わずにただ頷く。「こんな言い方をしたら気にしているかな?」と部下の顔を見る。・・・本当に不器用な人です。日本人には多いタイプなのかもしれませんね。でも普通と違うのは、部下や自分のポリシーを貫くためならどんな相手にでもきちんと言い返す(時には怒鳴る


一気に話に引き込まれ、あっという間に読めてしまう、そんな作品です

高野和明著 「13階段」
刑務所から話は始まって、出所した男性の話になり、どうやら無実の死刑囚を救い出す話になるらしい・・。刑務所関係の話だけに始めから暗い感じ

ところで、こちらは素敵なブログですね。凄いです。感激です。こちらのほうにも時々寄らせていただきますね。
今後ともよろしくお願いします。
今野敏さんは私のお気に入りです。「任侠学園」も良いですよね!
拙い文章のブログですが、また来ていただけたら嬉しいです。
こちらこそ、これからもよろしくお願いします。
昔の作品だからか、ものすごく心情描写が丁寧な(丁寧すぎる?)ような。
主人公が「普通の人」なのが良いです。