2009年09月22日

コリン・ホルト・ソーヤー「老人たちの生活と推理」

コリン・ホルト・ソーヤー著「老人たちの生活と推理

(創元推理文庫)



なんて題名なんだ!?
すごく暗いというか、固そうな題名です。
でも、表紙の絵はすごくポップでかわいい感じ。そのギャップに惹かれて手に取った本です。


高級老人ホームに住むセレブな老人たち。その老人ホームの敷地内で殺人事件が発生!好奇心旺盛な老人たちが事件に首をつっこんでかきまわしていく。中でも言いたいことをずけずけ言う小柄なアンジェラとみんなに好かれる明るい性格でかなり大柄のキャレドニアを中心として老人とは思えないほどの行動力で事件解決に乗り出す。


「よし!事件を解決するぞ!」と決意しても、やはりご老人。色々と問題が発生します。その老人ならではの苦労がどうにもかわいらしくて笑えてしまいます。例えば「目が悪いから見えなかった」「階段は使えない」「耳が遠くて聞こえない」などなど。耳が遠いから内緒話もできません。

老人たちの個性も素敵で、アンジェラはみんなから煙たがられる性格ですが、私はどうにも憎めませんでした。自分を老人と認めないプライドの高い女性で、小さな身体で精一杯存在をアピールする様子がかわいく思えて仕方ありませんでしたハートたち(複数ハート)

それと対照的なのがキャレドニア。背も高く横にも広く、とにかく大柄。そして明るくみんなに好かれる性格。老人であることに誇りをもっていて、捜査にやって来た若い刑事に語って聞かせる「老人について」の話は、わかりやすくいちいち「なるほど」と思える言葉ばかりです。

全体的に明るく話は進んで行くのですが、油断すると途中で泣きそうになる場面が・・。私は電車の中でちょうどその場面になってしまい、必死でこらえないといけませんでしたもうやだ〜(悲しい顔)

面白くて考えさせられる所もあって、ミステリーとしてもよくできた作品だと思います。


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