高田郁 著
「志記(一)遠い夜明け」
(ハルキ文庫)
文化元年(一八〇四年)、如月。清明の日にふたりの女児が産声を上げる。ひとりは蔵源美津。蔵源家は黒兼藩で代々藩医を勤める家系で、祖父の教随は秘密裡に腑分けを行い、父の恵明は藩医学校「青雲館」を担う立場であった。今ひとりは高越暁。備前刀を手掛ける刀鍛冶の一族で、祖母の高越剡は「女忠光」の異名を取っていた。長じて、美津は医学、暁は鍛刀を志すことになる。猪突猛進で焔にも似た美津、常に冷静で氷に喩えられる暁、女には困難とされる道を選んだふたりの人生が、十九の初夏、思いがけず江戸で交錯する。志を胸に人生を切り拓いていく者たちの群像劇、いよいよ開幕。−裏表紙より−
お気に入りの作家さんの新シリーズです。
始まり(前半)が男性の話だったので、珍しく男性が主役の話なのかと思いました。後半になると女性(少女)が出てきて、やはりそうか、となりました。
医者が初めて「腑分け」をする所から話は始まります。現代では不審死の場合は解剖して調べるのが普通(ともいえませんが)ですが、この時代はまだまだ死体を切り開くなんて罰当たりだとか、神仏を恐れぬ所業だという考えが根深くあって行われることはありませんでした。
でも医療の発展には人体の構造をしっかり知っておくことが重要で、そのためには亡くなった人の身体を開いて見るのが一番ですから、医者としては見てみたい気持ちが強くありました。
黒兼藩の藩主は腑分けの必要性をよく理解してくれていたため、秘密裡ではありましたが腑分けを行うことに許可を出します。普段は獲物を切り開いている猟師に頼んで開いてもらい、絵師にスケッチしてもらいます。それを本にして医者を目指す人たちが学ぶ学校に置くことにします。
一旦、その話は終わり、次は急に刀鍛冶の話が始まります。女性は就くことが無いとされていた刀鍛冶。1人だけいた女鍛冶の孫ということで女ながらに修行をしている高越暁。
彼女が怪我した際に治療したのが藩医学校の恵明でした。そこでやっと前半と後半が繋がります。
恵明には娘がいますが、妻が出産の際に死んでしまったため父娘での生活をしています。
その娘・美津は、恵明と同じ医療の道を進もうとしていますが、まだまだ女医がほぼいない時代なので苦労が絶えません。
2人共、女性には厳しい世界を進んでいるので、今後の人生が大変そうです。1作目ではやっと2人が出会ったところで終わります。今後はどのように関わっていくのか、どんな人生が待っているのか楽しみです。
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2作目からどういう風に話が進んでいくのか
とても興味が持てました。
コメントありがとうございます。
ほんとどんな展開が待っているのか楽しみですね。一筋縄ではいかないでしょうけど、彼女たちの人生がどう関わってくるのか楽しみです。