椹野道流 著
「最後の晩ごはん ゲン担ぎと鯛そうめん」
(角川文庫)
「芦屋さくらまつり」の季節がやってきた。 定食屋「ばんめし屋」はその機会にランチ営業をしてみることに。 初めての客から歓迎されるが、深夜営業にポリシーを持つ夏神は、複雑な気持ちになる。 そんなある晩、大学時代に救えなかった彼女の香苗が霊となって現れ、夏神は衝撃のあまり気絶してしまう。 一方海里は、後輩・李英と二人で朗読の舞台に上がるため、懸命に練習に励み・・。 夏神も海里も大きな一歩を踏み出す第18弾!−裏表紙より−
このシリーズも18巻です。長く続いていますね。
いつもは夜中〜朝に営業している「ばんめし屋」が、初めて昼に営業している場面から始まります。芦屋で行われているさくらまつりの日に合わせて営業したところ、意外と好評でした。
店の中で食べることも出来ますし、店の外では弁当も売って、テイクアウトして川沿いで食べることもできます。弁当は李英が売り子として手伝いました。
夜には来られないという客との出会いもあり、たまには昼も良いかもという話にもなります。ただ、店主・夏神としては夜中に営業することに意義を感じているのでなかなか昼に営業する決心がつきません。でもみんなの意見もあり、たまに開けるのも良いか?という話に落ち着きました。
確かに、夜中にしか開いていない店が昼に開いてくれたら近所の人はうれしいでしょうね。でもこのシリーズの特徴である霊的な物が出にくくなるかも??
今回の主役は夏神さんでした。ずっと気持ちを知りたかった亡き元彼女・香苗と再会できます。
普通は亡くなった人と会うことなんて出来ないのですから、霊とはいえ再会出来たことは良かったと思うのですが、そうなるともう一度別れが来るわけで、それはそれで寂しいような。
夏神さんのように彼女に対して心残りというか謝りたいことがある場合は、再会してしっかり思いを伝え、相手から思いを伝えてもらうのは良かったとは思います。
ただ、やはり別れのシーンが辛かった・・・淡海先生と妹さんとの別れ以来の号泣でした。
今まで香苗さんのことは、夏神さんから聞いたことでしかわからなかったのですが、今回霊とはいえ本人が登場したことで、彼女の素晴らしさが更によくわかりました。夏神さんによく似合う方で、ほれぼれしました。
亡くなっているのが本当に残念。
そして、海里もまた大きく前進しました。相変わらず李英に嫉妬しすぎですが、俳優に戻ることも遠くないかも、と思えるようになりました。
<最後の晩ごはん>
「ふるさとだし巻き卵」
「小説家と冷やし中華」
「お兄さんとホットケーキ」
「刑事さんとハンバーグ」
「師匠と弟子のオムライス」
「旧友とおにぎり」
「黒猫とドーナツ」
「忘れた夢とマカロニサラダ」
「海の花火とかき氷」
「聖なる夜のロールキャベツ」
「秘された花とシフォンケーキ」
「閉ざされた瞳とクリームソーダ」
「地下アイドルと筑前煮」
「初恋と鮭の包み焼き」
「後輩とあんかけ焼きそば」
「後悔とマカロニグラタン」
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