
歌野晶午 著
「密室殺人ゲーム・マニアックス」
(講談社文庫)※電子書籍
頭狂人″004APD″AXE″ザンギャ君″伴道全教授″。奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で仕掛ける推理バトル。出題者は実際に密室殺人を行い、トリックを解いてみろ。とチャットで挑発を繰り返す。謎解きゲームに勝つため、それだけのために人を殺す非情な連中の命運は、いつ尽きる!?−裏表紙より−
以前、読書メーターの読友さんにお勧めしていただいた作家さん。でもこの作品は・・・。
こういうミステリって好きなんですけど、口調が汚い人がいたり、変に賢いことを鼻にかけるような人がいたりすると読むのが嫌になります。
ミステリは好きですけど、全く詳しくはないので、多分彼らの使っているハンドルネームは何かしらのミステリと関係があるのでしょうが、それもわからず、ほとんどの場面で頭の中に「?」が浮かんでいました。
何となくページ数も少なくサラッと読めるので、挫折することなく読んでしまいましたが、内容をしっかり把握できたのか?と聞かれると「いいえ」でしょう。
あらすじにもあるように、ネット上のチャットを公開して、実際に行われた密室殺人事件のトリックを解いていきます。そのチャット風景を文字にしてある内容を読む状態です。
パソコン上の画面が4分割しているのを想像しながら読みましたがそれで合っているのかはわかりません。ネットにも詳しくないので。
5人の中の1人が実際に殺人事件を起こし、その状況を説明していきます。写真や図解なども交えながら説明し、まだ未解決のその殺人事件のトリックを明かしていくわけです。
公開チャットなので当然、全員顔にはマスクなどして隠しています。そしてお互いに会話しながらトリックを明かしていきます。
そのトリック自体は面白かったのですが、会話の中で何度も相手をバカにしたり見下したり、悪態をついたりするのがいちいち読みにくかったです。
いくつかの殺人事件のトリックを解いていたら、警察もこのチャットに気づいて捜査が進められます。ここまで警察がバカにされて黙っているわけないので当然です。
結局チャットは閉じられるのですが、ネットの世界はいくらでも抜け道はあるのでまた新たにチャットが行われます。だんだん外の世界にも出たりして、行動範囲も広がっていきます。
で、結末が「へえ、そうだったんだ」となったわけです。私は、「そうか、だからこそここまで大胆に色々明かせたわけだね」という程度の感想しか出なかったのですが、他の方の感想を読むとものすごく感心されていたのでびっくり。
そんなに感心するか?と思ったら、実はこの本はシリーズの3作目だということでした。そこにかなりびっくり。これをシリーズにしていたとは!
過去の2冊もこんな風にチャットをしていたと思うと、確かに結末には驚かされるかも。
色んな方の感想を読むと「これは1作目から読むべき」と書かれています。そうだよね・・・失敗しました。
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