2023年12月19日

今村翔吾「狐花火 羽州ぼろ鳶組」

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 今村翔吾 著
 「狐花火 羽州ぼろ鳶組」
 (祥伝社文庫)※電子書籍


天才花火師と謳われるも、愛娘を花火の事故で喪い、妻も世を儚み命を絶つ―。明和の大火の下手人秀助は、事故の原因たる怠惰な火消に復讐を誓い、江戸を焼いた。二年前、新庄藩火消頭松永源吾と対決の末捕えられ、火刑となったはずだが、朱土竜、瓦斯と、秀助と思しき火付けが今再び起きる!秀助は生きているのか?江戸の火消が再び結集し、猛り狂う炎に挑む。−出版社HPより−


一作目に登場し、火付けをして死刑になったはずの秀助が再登場!?という展開。

天才花火師だったのに、娘と妻を失った悲しみを世の中にぶつけるために火付けをしてしまった秀助。1作目に登場したときは、源吾と心を通わせることが出来て、最後は救われた感じになった秀助ですが、やはり昔の火付けは大罪なので、死刑になりました。

・・・死刑になったはず? なのに、今回も秀助が蘇えったかのような火事が多発します。

いつもの火消方法では消えない火事。水を掛けると更に炎が大きくなるというやっかいな火事。

秀助に想いを馳せながらも江戸の火消が活躍します。

更には、番付に載っている火消を次々に襲うという事件まで発生。犯人は誰なのか? ぼろ鳶の火消も襲われますが・・。


1作目では簡単にしか語られなかった秀助の人生ですが、今回は火付けという罪を犯してからの彼の様子も描かれて、どんな思いで生きてきたのかもわかりました。

番付狩りの犯人の思いも深い物があって、これからの活躍も楽しみになりました。


ただ・・・・。
だんだん登場人物が増えてきて誰が誰だか、どこの組だか、なんだかわからなくなってきました。一覧表が必要になりそうです。

そして今回も奥様大活躍でした。今までは彼女の強さがメインでしたが、今回は彼女の純粋さが最高でした。源吾はいい奥さんをもらったな、としみじみ。

息子もかわいく育っていますし、今後も楽しみです。


<羽州ぼろ鳶組シリーズ>
「火喰鳥」
「夜哭鳥」
「九紋龍」
「鬼煙管」
「菩薩花」
「夢胡蝶」


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posted by DONA at 15:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今村翔吾
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