
宮木 あや子 著
「校閲ガール」
(角川文庫)※電子書籍
憧れのファッション誌の編集者を夢見て出版社に就職した河野悦子。しかし「名前がそれっぽい」という理由で(!?)、配属されたのは校閲部だった。校閲の仕事とは、原稿に誤りがないか確かめること。入社して2年目、苦手な文芸書の仕事に向かい合う日々だ。そして悦子が担当の原稿や周囲ではたびたび、ちょっとしたトラブルが巻き起こり・・!?読んでスッキリ元気になる!最強のワーキングガールズエンタメ。−裏表紙より−
初めましての作家さんです。
「校閲」という仕事に興味があったので読んでみました。
主人公の河野悦子は、ファッションが大好きでいつも素敵におしゃれをしている女性。出版社に就職した彼女の希望する配属先はもちろんファッション誌の編集でした。
でも、名前が「こうのえつこ」→略して「こうえつ」という安易な理由で校閲部に配属されてしまいます。
まさかそんな部署に配属されると思っていない彼女は、日々やる気なく過ごしています。・・が、意外とちゃんと仕事はしているので好感もてました。口が悪いのが読みづらかったですけどね。
校閲って、勝手に誤字脱字が無いかの確認をして修正するだけの仕事だと思っていたのですが、実は文章全体の流れや物語の流れがおかしくないか?も確認するそうです。例えば、ミステリで、死んだはずの人が再登場していないか?とか、登場人物の名前が変わっていないか?的なことですね・・ってそんな簡単な間違いはないでしょうけど。
時代背景の間違いも指摘しますし、実在の人物であれば名前の間違いも指摘します。
そんなことを指摘するためには、担当する作品をきちんと読まないといけませんし、時代背景など調べ物もたくさん出てきます。
ファッションばかりに気を取られ、口も悪い彼女がそんなこと出来るのか?と心配になりますが、文句を言いながらも仕事はきっちりこなしていますし、何なら頼りにされるくらいの存在。
周りの人に助けられることもありますが、日常に巻き起こる色々な事件というか問題をテキパキと片づけていく悦子の姿は読んでいてスッキリしました。
なかなか憧れのファッション誌を担当できそうにありませんが、シリーズ化されているので、彼女の成長を読んでみるつもりです。
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