2023年08月07日

柴田よしき「ねこまち日々便り」

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 柴田よしき 著
 「ねこまち日々便り(上) ねこが来た編」
 「ねこまち日々便り(下) ひとも来た編」
 (祥伝社文庫)


緑色の大きな目をした、やけにヒゲの長い猫だった。離婚を機に故郷根古万知に戻った愛美は、この灰色の拾い猫をノンちゃんと名付け、飼うことに。町名をもじって「ねこまち」と呼ばれるシャッター商店街の再活性化を狙い、ノンちゃんは一日駅長を務めることになる。すると、これが話題になり、ノンちゃん見たさに駅は大賑わい、町も観光客で活気を取り戻す。ところが・・。−上巻裏表紙より−

ふかふかと柔らかな毛に包まれた灰色の猫は、なかなかの器量良しだった。観光客は一向に途切れない。しかし、愛美たち商店街に暮らす人々は根本的な問題に悩んでいた。高齢化による後継者問題である。ノンちゃん人気が衰えないうちに、若者が、子どもたちが住みたくなる町にするためには。愛美は自分の故郷の未来のため、奇想天外な案を思いつくと・・。。−下巻裏表紙より−


上下巻分けて感想を書くつもりが、日が経ちすぎてどこまでが上巻だったかわからなくなったのでまとめます。

読み始めたら「あの猫の駅長がいる町の話ね?」と思ったのですが、違いました。確かに、人が少ない過疎の村で、猫を駅長にして人を呼ぼう!というのは色んな所で考えられそうな感じではあります。人懐っこい猫がいたら、よし!やってみよう!的な。

なめ猫世代が偉い人になっているでしょうから、猫を擬人化?したくなるのは何となく気持ちがわかります。そして、1つ成功すると真似したくなりますしね。

この話も始めは拾った猫が人懐っこいから「駅長に」となるわけですが、それだけで終わったら面白くなかったでしょうし、上下巻に分けるほど話も広がらなかったと思うのですが、ここではあくまでも「1日駅長」でした。

そういうイベントを開催して、猫好きの人たちに集まってもらおうというわけです。

イベントは成功し、その時は人もやって来たのですが、駅で降りて終わりになりました。駅に降りて、商店街の方に人を呼ぶためにはどうすれば良いのか? ここがこの話のメインテーマとなってきます。

確かに「猫の駅長」を見に来たのであれば、駅ですべては完結してしまいますよね。これが町であれば、駅自体に店が入っていたり、駅前に色々な店が並んでいるのが見えたりして、一旦外に出てみようか?となるでしょうが、駅の周りに何もなければ、駅で座って電車を待ちそうです。

ノンちゃんという猫を飼うことになった愛美は、この村で育ち、一度は都会に出て、離婚を機に戻って来ました。一旦外に出たからこそわかる、故郷の村の素晴らしさ。それを何とか色んな人に知らせていってあそびに来てもらいたいと思うようになります。

色々と活動していくうちに、村以外の人にアピールするだけでは足りないことに気づきます。この村に昔から暮らす年配の人たちにとっては、別にこの村が発展する必要も無いわけで、このまま静かに暮らせれば・・と考えてしまうのもわからなくもないです。

実は「このまま静かに」というのがいかに難しいかをあまり考えていない人が多くて、まずは村の人たちのやる気を掘り起こす所から始まります。

愛美たちの奮闘ぶりが健気で必死で、ここまで何かに打ち込めるのが羨ましくなりました。

実際はこんなにうまくいくのは珍しいと思いますが、成功して良かったと愛美たちと一緒に喜ぶことが出来て、読んでいて良かったと思えました。もちろん、これで終わりにはなりませんから、これからもがんばらないとね!と応援したくなりました。


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posted by DONA at 15:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:柴田よしき
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