
中島久枝 著
「湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ 三日月の巻」
(ポプラ社文庫)※電子書籍
如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にある、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ……。
そんな如月庵の離れに、謎の人物が逗留しているらしい。離れは女中頭の桔梗がつきっきりで世話をしているが、どうやら桔梗の過去にも関わりがあるようで……。
大好評お江戸人情シリーズ第2弾!−出版社HPより−
久しぶりに読んだので、1作目のことはほとんど忘れていました。それでも特に困ることなく読めて良かったです。
ちょっと「お勝手のあん」シリーズと混同しそうではありますが。
如月庵は小さな宿。そこで繰り広げられるお客と部屋係との物語が描かれています。部屋係としてはまだまだ新米の梅乃は、1作目と同じようにお客さまに対してやりすぎなくらい世話を焼きます。
普通そこまでやるか?というか、もし自分が客として泊っていたらそこまでやられたら逆に嫌になりそうと思うくらい。
お客さまの家族の問題にまで首を突っ込んだり、お客さまの代わりに料理屋に行ったり、お客さまの代わりに友人を説得しに行ったり。
さすがにそこまでやるか?と言われてしまうこともあるのですが、最終的にはみんな感謝するということはこれで良いのかもしれませんが、本当に心配になります。
宿に泊まっただけの人にそこまでするのが「お・も・て・な・し」だとすれば、働けないなとつくづく思います。
今回は女中頭の過去にも少し触れていますし、謎めいたお客さまもいて少し盛り上がる所もあり、1作目よりもサクサク読めました。
まだ続くようなので、また機会があれば読むつもりです。
<如月庵シリーズ>
「お宿如月庵へようこそ」
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