
坂木司 著
「女子的生活」
(新潮文庫)
おしゃれして、好きなインテリアで部屋を飾って、(ブラックだけど)アパレル勤務♡ みきは憧れの〈女子的生活〉を謳歌していたが、ある日、マンションの部屋の前に不審な男が。「あの、ここに小川って奴が住んでるって聞いたんですけど――」マウンティング、モラハラ、毒親。次々現れる強敵に、オリジナルな方法でタフに立ち向かうみき。読めば元気が湧いてくる痛快ガールズ・ストーリー。−裏表紙より−
あらすじにも詳しいことが書かれていないんだな・・。そうなると何を書いてもネタバレということになりそうです。
みきちゃんというおしゃれな女性の日常が描かれていく始まり方に、このままおしゃれ生活が描かれて終わったらどうしよう?と不安になる頃、思わぬ展開が。
一瞬、何が起きているのか置いて行かれる感じになってしまうのですが、気付いてみればなるほどそういう意味での「女子的生活」なのか〜と納得です。
なぜ「女子生活」ではなく「女子的生活」なのかってことですね。
まだまだ世間の目が冷たい状況の中で強くたくましく生きていくみきちゃんの姿にはスカッとさせられました。これだけ芯が通っていてしっかりしたことが言えるのは羨ましい限りです。
彼女はそうしないと生きてこれなかったのでしょうけど。
彼女から見れば私は年齢を重ねているだけのひよっこでしょう。そんなことを言うだけで彼女には叱られそうですが。
彼女たちの生き方や考え方、知らないことがたくさんあったので勉強にもなりましたし、自分の周りにいたらどうするんだろう?とか考えさせられました。
公平に見ているつもりでも、「公平に見ないといけない」と思っている時点で差別しているわけで、実際に友だちとかになれるのか、近くにいないので自分がどんな反応をするのかわかりません。
でも彼女たちが頑張らなくても快適に暮らせる世の中になれば良いですね。
彼女が語る言葉の数々が心に刺さりますし、自分は恵まれているんだと改めて感じさせられましたし、読み終わったらスッキリ爽快になりますよ。
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