
佐々木裕一 著
「狐のちょうちん 公家武者信平ことはじめ(一)」
(講談社文庫)※電子書籍
十五歳の公家・信平は仏門に入ることを嫌い、将軍・家光の正室である姉の孝子を頼って江戸に出た。五十石の貧乏旗本暮らしを始めた信平は、清き心と秘剣の腕で、江戸を大きく揺り動かしていく。 公家から名門・鷹司松平家を立ち上げた実在の傑人を描く大人気シリーズ、その始まりの物語が大幅に加筆し登場!−出版社HPより−
ずっと気になっていたシリーズでしたが、既刊冊数が多くて手を出すのをためらっていました。この度、新装版として再版されたのでとりあえず電子書籍で購入してみました。
結果、面白かった!
読んで良かったです。今後も追いかけていきたいシリーズになりました。
時代小説ですが、軽くサラッと読める内容です。
主人公は公家の出身である松平信平。松平という姓でわかる通り、身分は高いですが、家を継げることはないので、仏門に入るしかない状態でした。でもそんな生活を嫌がった信平は将軍の正室である姉を頼って江戸に出ました。
一応、正室の弟ということで受け入れてはもらえますが、姉の立場も微妙な感じで、結局は五十石というお安い給料で武士になることに。
使用人も2人つけてもらえましたが、1人は老武士の葉山、もう1人はお初という女性で家事全般を引き受けるはずが何やら怪しい雰囲気です。結局、2人とも幕府から遣わされたお目付け役ということなので、かなり窮屈な生活を強いられるはずでした。
でも信平の性格がとてものびのびしていてあまり些末なことにこだわらないので、お目付け役に見守られながらもマイペースに生活していきます。
特にお役があるわけでもないですし、出世欲も無い信平は毎日町をぶらぶらして暮らしていきます。そんな日常に起こる様々な問題に立ち向かっていくのがこの物語の主軸になるわけです。
1冊の間に数年が経つのですが、数年経つとは思えないくらい姿も言葉使いも変えない信平は、いつまでも自分のことを「まろ」といいますし、公家の衣装を着たままうろつくので、ちょっとした有名人になりました。
見た目もカッコいいということなので、女性は放っておかないようですが、信平自身は興味がなさそうです。
かっこよくて剣の腕もたつ信平。彼の活躍が今後も楽しみです。
少しずつ追いかけていこうと思います。
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