2021年07月09日

安東能明「撃てない警官」

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 安東能明 著
 「撃てない警官」
 (新潮文庫)※電子書籍


総監へのレクチャー中、部下の拳銃自殺を知った。柴崎令司は三十代ながら警部であり、警視庁総務部で係長を務めつつ、さらなる出世を望んでいた。だが不祥事の責任を負い、綾瀬署に左遷される。捜査経験のない彼の眼前に現れる様々な事件。泥にまみれながらも柴崎は本庁への復帰を虎視眈々と狙っていた。日本推理作家協会賞受賞作「随監」収録、あなたの胸を揺さぶる警察小説集。−出版HPより−


初めましての作家さんです。

大好きな警察小説ですし、文章自体は読みやすかったのですが、最終話を残して挫折してしまいました。

連作短編になっていて1話ずつ一応解決はするのですが、ずっと始めの事件を引きずったまま話が進みます。まあそれが連作短編なわけですが。

その引きずり方がしつこいというか、確かに上昇志向が強い人なら悔しいでしょうけど、いつまでも言わなくても良いのに、と思ってしまいました。

しかも引きずり方が、自殺した部下を救える方法はなかっただろうか?という後悔ではなく、その責任の所在は誰にあったのか?にとらわれているのが気に入りませんでした。

人の命よりも出世??

私には理解できない考え方でした。


主人公の柴崎がそんな感じで、周りの人たちも似たような出世欲の塊ばかりで好きになれず。

残念でした。



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タグ:安東能明
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