柴田よしき 著
「回転木馬」
(祥伝社文庫)
「逢いたい。もう一度彼に逢いたい」十年前に失踪した夫・貴之を捜し続ける女探偵・下澤唯。わずかな手掛かりを頼りに新潟、東京、長野と各地を巡る。そんな、ひたむきに夫を追い求める唯の前に現れる、それぞれ過去に心の傷を抱えた女性たち・・。唯が十年の月日を経てもなお夫に願うこととは? 希望と悲しみが交錯する、心震わす感動ミステリー。
−裏表紙より−
「観覧車」という作品の続編だったそうですが、そちらは読まずに続編を読むことになりました。それも後で気付くという・・。どうりで「?」と思う部分があるはずです。とはいえ、「?」は大した問題ではないので、1作目を読まなくても大丈夫でした。もちろん、読んだ方がより理解できるとは思いますが。
10年前に突然姿を消してしまった夫を探すため、探偵となった唯。多分、前作の中で夫の手掛かりを見つけたらしく、ほんのわずかな手掛かりを頼りにして新潟へ。
そこで出会ったのは、唯と同じ名前を持つ少女。そして、夫のことを何か知っているようなのに何も言ってくれない人たち。
夫はなぜ失踪してしまったのか?
夫を取り巻く人たちの人生が描かれて行き、一見関係なさそうな女性の話が少しずつ夫に近づいていく感じでした。
出てくる女性たちは過去に色んな経験をしてきて、心にいくつもの傷を抱えています。その人生を読んでいるだけでも十分苦しいのに、夫をけなげに探し続ける唯の姿は本当に読むのがしんどくなりました。
私には10年も待ち続ける相手がいませんから、彼女の気持ちがわかるとは言えませんが、何の連絡もない、生きているのか死んでいるのかさえわからない人を待ち続けるのはかなりの覚悟が必要だということはわかる気がします。
覚悟だけではなく「自分は愛されていたはず」という自信も必要です。見つけたら実は自分から逃げていたなんてわかったらその衝撃は想像もつきませんから。
読み終わって題名の回転木馬というのが心に刺さってくるような物語でした。
これで唯は救われたのか? 今後の人生、どうなっていくのか? 色々心配な気持ちのまま読み終えました。
1作目を読もうか、でも結末を知ってから戻るのはどうなんだろう?と悩み中です。やはり読むなら順番通りが良いですね。
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