
近藤史恵 著
「岩窟姫」
(徳間文庫)
人気アイドル、謎の自殺――。彼女の親友である蓮美は呆然とするが、その死を悼む間もなく激動の渦に巻き込まれる。自殺の原因が、蓮美のいじめだと彼女のブログに残されていたのだ。まったく身に覚えがないのに、マネージャーにもファンにも信じてもらえない。すべてを失った蓮美は、己の無実を証明しようと立ち上がる。友人の死の真相に辿りついた少女が見たものは……衝撃のミステリー。−裏表紙より−
アイドルとして活躍していた沙霧が自殺した・・。自殺の理由は同じアイドルの蓮美によるいじめだとネットブログに書き残していたので、蓮美はマネージャーやファンから見限られてしまいます。
でも、蓮美は沙霧のことを親友だと思っていたほど仲が良かったため呆然としてしまいます。
しばらくは世間の目を気にして出かけられなくなり、引きこもっていた蓮美ですが、ストレスで太って以前の容姿と変わってしまったのをきっかけに、自殺の原因を探ることにしました。
そうしないと先に進めないという蓮美の気持ちはわかります。
一番の理解者だと思っていたマネージャーにも疑われてしまったので、誰のことも信用できなくなっていましたが、昔同じようにアイドルをしていたチホと再会して協力してもらうことになりました。
始めはチホのことも半分疑いながら行動を共にしていたのですが、彼女がはっきりと蓮美のことを「嫌いだった」と言ってくれたことで少し信頼するようになります。
男性のことは知りませんが、女性同士ってなかなか本音を言い合わない物なので、チホのような人は貴重な存在です。
少しずつ真相に近づいていくのですが・・・。
最後に大きなどんでん返しが。これはどうなんだろう?私的には「良かったね」というより「他に方法はなかった?蓮美の気持ちはどうなるの?」という気持ちが大きかったです。自殺はともかく、蓮美に対する行動は納得できずでした。
それでも、彼女たちが前向きに生きてくれそうなのは救いになりましたし、そこまで後味悪くならなかったのは良かったです。
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