
柴田よしき 著
「Vヴィレッジの殺人」
(祥伝社文庫)
山梨県自治郡V村。そこは、非公式に政府が公認する吸血鬼村で、ひそかに侵入しようとする者が後を絶たない。自殺志願者や永遠の命を欲する者など、実にさまざま。V村出身の探偵・メグは、美貌の青年探しを依頼されそこへ向かった。だが、吸血鬼村にはあり得ない、十字架が突き刺さった他殺体に遭遇する! 不可能だらけの謎に挑む女吸血鬼探偵の名推理とは?−裏表紙より−
サクッと読めてしまえる展開と、ページ数であっさり読めました。
しかし、「V村」の「V」ってそういう意味だったのね・・と、ちょっと驚かされました。ちゃんとあらすじを読めばいいのに、読まずに買うと驚きます。
しかも、主人公がその村の出身だとは! 簡単に入れない村に入れる数少ない人ですから、頼られても当然なんですけどね。
で、出身の村に失踪人を捜しに行ったわけですが、そこで殺人事件に遭遇します。捜している失踪人が殺されたのか??もしくは犯人?と謎解きが始まるわけですが、そこはどうでもいいというか、話のメインではありますがあまり興味がもてませんでした。
それよりも、彼らの生態系というか、人生(?)が気になってしまいました。長い年月を生きている彼ら。普通の人間たちが数年後の未来のことを心配したり、過去のことを悩んだりすることが理解できません。
そんな村に自殺願望を持ってやってくる人間たちに嫌悪感さえ覚えていて、迷惑がっているんですよね。
何だか面白い設定というか、面白い視点だなと感心しました。彼らの気持ちになって人間たちを見るって難しそうですけど、面白そうです。
私が一番気になったのは、その村に入るのは難しい手続きなんかもあるようですけど、村の人が出るのが簡単そうな所。いや、出てきたらまずいでしょう!
村の中にいた方がまだ秩序が保てそうです。シレッと普通の生活に紛れないでよ!って強く思ってしまいました。
そういえばあの子、十字架が嫌いって言っていたな・・・なんて思い出して心配になりそうです。
この作品はもう1作あるようです。早めに読むことにします。
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