
矢崎存美 著
「名探偵ぶたぶた」
(光文社文庫)
日常の中の、小さな謎。心に引っかかった、昔の記憶。失くしてしまったものの行方。胸に秘めた誰にも言えない秘密。そんな謎や秘密を抱えた5人が出会うのは、なんとも「謎すぎる」ぶたのぬいぐるみ、山崎ぶたぶた。小さくてピンク色で、かわいいけど、実は名探偵って、本当!?―本当なのだ。悩みを解決するヒントをくれるんだって。心温まる謎解き、五編を収録。−裏表紙より−
「悪魔の叫び声」「置き去りの子供」「レモンパイの夏」「ぬいぐるみのお医者さん」「女の子の世界」の5編収録。
題名を見ると、今回のぶたぶたさんは探偵なのか!と思うのですが、実際には探偵ではありませんでした。過去のぶたぶたさんの続編のような作品集で、文壇カフェやホテルマン、海の家から発展した喫茶店、スクールカウンセラー、ドクターのぶたぶたさんに再び会えます。
「悪魔の叫び声」これは、文壇カフェの話です。悪魔の叫び声の正体がそんなこと!?とびっくりでした。今時の人は聞いたことないんだね〜。年齢を感じてしまいました・・。しかし、悪魔の叫び声に聞こえるかな??
「置き去りの子供」ホテルマンのぶたぶたさんに会えます。可愛らしいエピソードですけど、ちょっと切なくもある話でした。
「レモンパイの夏」海の家のぶたぶたさん。あの時にやりたいと言っていたカフェを開店させたようですね。美味しそうな料理にお腹がすきます。
「ぬいぐるみのお医者さん」はドクターです。ぶたぶたさんのことでもありますし、本当にぬいぐるみのお医者さんのことでもあります。出てくるおじいさんの心境が理解できませんでしたが、子どもは可愛かったです。
「女の子の世界」はスクールカウンセラー。女の子同士の友情ってなんだかややこしいです。同性として痛い部分がありました。ぶたぶたさんの存在が明るく軽くしてくれます。
最後まで読んでも「探偵」が出てきません。ではなぜ「名探偵ぶたぶた」という題名なのか?は作者によるあとがきではっきりします。なるほどね〜という感じ。題名はともかく、今後もこんな感じで過去の様々なぶたぶたさんにもう一度会いたいと思いました。
さ、次はどんなお仕事しているのかな?楽しみに待ちます。
<ぶたぶたさんシリーズ>
「ぶたぶた」
「刑事ぶたぶた」
「ぶたぶたの休日」
「夏の日のぶたぶた」
「クリスマスのぶたぶた」
「ぶたぶた日記」
「ぶたぶたの食卓」
「ぶたぶたのいる場所」
「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」
「訪問者ぶたぶた」
「再びのぶたぶた」
「キッチンぶたぶた」
「ぶたぶたさん」
「ぶたぶたは見た」
「ぶたぶたカフェ」
「ぶたぶた図書館」
「ぶたぶた洋菓子店」
「ぶたぶたのお医者さん」
「ぶたぶたの本屋さん」
「ぶたぶたのおかわり!」
「学校のぶたぶた」
「ぶたぶたの甘いもの」
「ドクターぶたぶた」
「ぶたぶたの花束」
「居酒屋ぶたぶた」
「海の家のぶたぶた」
「ぶたぶたラジオ」
「森のシェフぶたぶた」
「編集者ぶたぶた」
「ぶたぶたのティータイム」
「ぶたぶたのシェアハウス」
「出張料理人ぶたぶた」
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