今野敏 著
「棲月 隠蔽捜査7」
(新潮文庫)
鉄道のシステムがダウン。都市銀行も同様の状況に陥る。社会インフラを揺るがす事態に事件の影を感じた竜崎は、独断で署員を動かした。続いて、非行少年の暴行殺害事件が発生する。二件の解決のために指揮を執る中、同期の伊丹刑事部長から自身の異動の噂があると聞いた彼の心は揺れ動く。見え隠れする謎めいた“敵”。組織内部の軋轢。警視庁第二方面大森署署長、竜崎伸也、最後の事件。−裏表紙より−
いよいよ大森署での最後の事件となった竜崎。変人、堅物の竜崎もさすがに大森署を去るのは寂しいようで、読者としても寂しい限りです、部下たちはよくこんな人について行ったものです。でも、正論を言ってくれるし、意見がコロコロ変わることも無いし、基本的に部下に任せてくれるのですから、まあ信頼しても当然ではあります。
きっと、次の署長に戸惑うだろうとは思いますが。
最後の事件は、竜崎の方から飛び込んでいった形になりました。鉄道と銀行が同じようにシステムダウンしたと聞いて、誰に指示されたわけでもなく自ら部下たちを動かして捜査を始めてしまいます。
普通の署長ならあり得ない話です。自分から仕事を増やすようなことをするなんて・・。
でも、警察の人ならこうあるべきだとは思います。
ただの故障であればいいと思っていたのですが、当然そうではなく・・・。伝説的ハッカーまで登場して事件は複雑化していきます。
竜崎個人としては、息子が留学したいと言い出したことでまた混乱するはめに。無駄な留学をさせる気はないので、本人を含め色んな人からの意見を聞きつつ、最終的には妻の冴子に任せつつ、これも良い具合に落ち着きそうです。
次はまた別の場所での捜査が始まります。大森署の人たちとの別れは寂しかったですが、また新たにどんな人たちと会えるのか、どんな敵にぶつかっていくのか、色々楽しみなことも増えました。
早く文庫化してほしい!!
<隠蔽捜査>
「隠蔽捜査」
「果断」
「疑心」
「初陣」
「転迷」
「宰領」
「自覚」
「去就」
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