2020年09月18日

柴田よしき「あんの青春〜春を待つころ〜 お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんの青春〜春を待つころ〜 お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


安政二年。江戸の大地震からふた月が過ぎ、品川宿の宿屋「紅屋」もようやく落ち着きを取り戻しつつある。台所付きの女中見習い・おやすは、正式に女中となれる日を夢見つつ、充実した毎日を送っていた。そんなある日、おやすはおつかいに行った団子屋で、武家の生まれらしきお嬢様・おあつと出会う。おやすは、おあつが自分には想像もできない世界の人だ、という気がしていて──。人として、女性として、女料理人として成長していく、時代小説版「赤毛のアン」、シリーズ第二弾。!−裏表紙より−


あんちゃんこと、おやすの成長物語、2作目です。

持ち前の嗅覚を活かして、急成長をしているおやす。ますます店での信頼も厚くなっていきま

身分の差を超えておやすにとって親友といえる、お小夜ちゃんはお嫁入りするしか生きていく方法がなく、しかもお相手を自分で選ぶことは出来ないから親の言いなりになるしかない。

そんなお小夜はおやすの境遇に対して「好きな人と結婚出来て良いね」と言います。確かにそうなのですが、おやすにしてみれば「結婚」ということを考える余裕すらない、今後どうやって生きていくのかさえ不安に感じている身なので、逆に安定して暮らすことが出来るお小夜にあこがれを抱いてしまいます。

どちらにしても、昔は女性が生きにくいですね・・。


そんな時、ある料理屋が評判になったということで料理人の政さんと共に見に行くことに。

その店の料理人は若い女性。しかも、店の真ん中に料理場を置いて、着物をからげるようにして肌を見せながら料理するという方法をとっています。お陰で男性客の多いこと! 何だかやり方が気に入らない感じの店ですが、実際に行ってみると味の良さに驚かされます。

安い材料を使っていて代金は安いのに、料理の腕が良いので美味しい料理が出てきます。

おやすは客の中で浮いてしまうのですが、味の良さと女性料理人の姿に夢中になってしまいます。

彼女とも後々、交流がありそうですし、良い刺激をもらえそうなので楽しみです。


おやす自身も、夕食を任せてもらう日があったり、間もなく正式に女中として雇われることになって、生活も安定してきそうです。

今後、彼女はどんな生き方をしていくのか? 女中としても料理人としても楽しみです。

そしておやすの恋も楽しみです。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」


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posted by DONA at 15:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:柴田よしき
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