
今井絵美子 著
「行合橋 立場茶屋おりき」
(ハルキ文庫)
行合橋は男と女が出逢い、そして別れる場所―品川宿にある立場茶屋おりきの茶立女・おまきは、近頃度々やって来ては誰かを探している様子の男が気になっていた。かつて自分を騙し捨てた男の顔が重ったのだ。一方、おりきが面倒をみている武家の記憶は戻らないまま。そんな中、事件が起きる・・(「行合橋」)。亀蔵親分、芸者の幾千代らに助けられ、美人女将・おりきが様々な事件に立ち向かう、気品溢れる連作時代小説シリーズ、待望の第二弾、書き下ろしで登場。−裏表紙より−
「はまゆう」「行合橋」「秋の果て」「名草の芽」「別れ霜」の5編収録。
早めに読むと言いつつ、前作を読んでから2年以上経ってしまいました。お陰で細かい部分はすっかり忘れてしまっていました。
読みながら、そういえば立場茶屋ってどんな店なのかよくわからないんだったな・・とか、おりきの人柄とかを少しずつ思い出す感じでした。
結局、立場茶屋の意味がよくわからないですけど、とにかくランチもやっているカフェのような感じだろうとは思います。ウェイトレスと料理人がいて、それぞれの役割も現代と同じ感じです。
常連さんは顔を覚えられて、少しすいている時間に来ているお客さんは、店員さんとも話す機会が増えて、色々と細かい事情も知っています。そうなると、その事情によっては店員さんが巻き込まれ、巻き込まれた店員さんを気遣って女将のおりきも巻き込まれていく・・という展開が多くなっています。
現代と違って、電話やメールなんかが無いせいで、もどかしい状態になることもしばしば。
例えば、おりきの所で預かっている、記憶を無くした武士なんかのことも、ネットで情報を求めたらすぐに素性がわかりそうですが、この時代なのでどこの誰だかわからないまま話が進んでいきます。
そんな武士とおりきとの間にちょっと素敵な雰囲気が流れ始めたと思ったら・・・。
おりきの過去も少しずつ明かされていっていますが、まだ細かい事情が残っていそうです。
そして、武士の素性はどういうものなのか? おりきとの関係はどうなるのか?
色々と気になることが満載状態で終わってしまったので、今度こそ早めに読もうと思います。
<立場茶屋おりき>
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