矢崎存美 著
「繕い屋 月とチーズとお菓子の家」
(講談社タイガ)
夢を行き交い「心の傷」を美味しい食事にかえて癒してくれる不思議な料理人・平峰花。リストラを宣告されたサラリーマンがうなされる「月」に追いかけられる夢も、家族を失った孤独な女性が毎夜見る吹雪の中で立ち尽くす悪夢も、花の手によって月のチーズやキノコのステーキにみるみるかわっていく。消えない過去は食べて「消化」することで救われる。心温まる連作短編集。―裏表紙より―
ぶたぶたシリーズでおなじみの作家さん。いつもぶたぶたさんに癒されていますが、この作品はどうでしょうか?
他人の悪夢に入ってその夢の中で、悪夢の原因となっている物を取って、それを料理して食べさせてくれるという不思議な力を持つ花という女性の話です。
5つの短編で、それぞれの登場人物の悪夢を解決させていきます。
「月」に追われる夢を見る人にはその月を取って、その人が好きな食べ物に変化させて、料理して食べさせます。
いきなり夢の中に入ってきた見知らぬ女性にいきなり「月を食べろ」と言われても、当然戸惑ってしまいます。みんな一度は断るのですが、花は「夢の中だから大丈夫」と言って食べさせるのです。
また、花が一緒に暮らしている黒猫も助けてくれます。動物って、人間の警戒心を解く何かがあるんですね。猫に言われて納得してしまう人もいました。
悪夢の素を食べた人たちは、意外な美味しさに驚き、気付けば完食してしまいます。そして、スッキリ悪夢からも解放!
こんなに簡単に解決したら良いですね。私は悪夢は見ないので必要のない女性ですが・・・。
ずっとこんな感じでフワッと優しく話が終わるのかと思ったら最後の話で急に現実的というか、ずっしりと重い感じになりました。
それだけが、後味悪くて残念ではありました。
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