
長岡弘樹 著
「赤い刻印」
(双葉文庫)
時効間近の事件を追う、刑事である母。捜査線上に浮かんだ人物に、母と娘の胸中は―。40万部超のベストセラー『傍聞き』の表題作(日本推理作家協会賞短編部門受賞)で主人公を務めた母娘が、再び登場!(表題作「赤い刻印」)辛い現実にさらされた人間たちの謎めいた行動と、その先に待つ一筋の希望を描いたミステリー短編集。緻密な伏線から浮かびあがる人生の哀歓が、深々と心に沁みる。
−裏表紙より−
「赤い刻印」他「秘薬」「サンクスレター」「手に手を」の4編収録されています。
「傍聞き」は、2012年に読んだので、7年前の記憶を掘り起こしながら読むことになるわけですが、最近のことすら怪しいのに思い出すはずもなく・・。
今回の表題作「赤い刻印」の母娘のこともすっかり忘れていました。でも、忘れていても大丈夫な内容だったので良かったです。前作を読まなくても十分楽しめると思います。
あまりいないタイプの母娘でした。クールな関係であまりベタベタしていないのに、さり気なくお互いのことを想い合って信頼している感じが素敵でした。
どんでん返しというか、ラストが意外な展開を見せてびっくりさせられつつも、納得できましたし、感心もさせられました。他の3作も驚きと納得が待っています。
前半、なぜこんなことが起きるのか?と不思議に思う行動も、ラストでスッキリ解決されますし、どんな終わりを迎えるのか?と不安な展開を見せていても、なるほどな終わり方が待っていてスッキリできます。
最後の話も暗い展開しか予想できなかったのですが、何とか良い方向へ収まってくれてホッとさせられました。
短編というのも読みやすく、ギュッと内容が詰まっていてとても面白かったです。
また他の作品も読みたいと思います。お気に入りの作家さんになりました。
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