
アミの会(仮) 著
「毒殺協奏曲」
(PHP文庫)
合唱部の女性顧問の「毒殺未遂事件」。学校側は事故と主張するが、生徒たちは犯人捜しを始めて・・(「伴奏者」)、作家が開いた鍋パーティーで、ある書店員の様子が急変して・・(「猫は毒殺に関与しない」)、ネットで知り合いm意気投合した自殺志願の男女。服毒自殺を図るも、事態は思わぬ展開に―(「劇的な幕切れ」)。サスペンス、心理戦、謎解き、どんでん返し。人気作家8人による「毒殺」縛りの多彩な傑作アンソロジー。−裏表紙より−
永嶋恵美「伴奏者」柴田よしき「猫は毒殺に関与しない」新津きよみ「罪を認めてください」有栖川有栖「劇的な幕切れ」松村比呂美「ナザル」小林泰三「吹雪の朝」篠田真由美「完璧な蒐集」光原百合「三人の女の物語」の8編収録されています。
好きな作家さんがたくさん参加しているアミの会(仮)。今回は永嶋恵美、柴田よしきしか読んだことがありませんでした。もしかしたら他のアンソロジーではあるかもしれませんが・・
柴田よしきの作品は読んだことがありました。柴田よしきで「猫」といえば「正太郎!」 これは、猫探偵正太郎シリーズに入っていた作品です。クスリと笑えて、ちょっとゾクッとする面白い展開です。
印象に残ったのは、「劇的な幕切れ」「罪を認めてください」「吹雪の朝」です。
「劇的な幕切れ」は、初対面の男女が一緒に服毒自殺しようと、森の奥深くへ入っていくのですが、いざ毒を飲むぞ!というときになって、思いがけない出来事が。 だいたい、自殺を一人で出来ないから誰か一緒にお願いします、というのが納得いきません。その呼びかけに手を挙げる人がいるのもどうなんだ!? 今回はこういう幕切れで良かったですけど。
「罪を認めてください」は、愛猫を亡くした婦人が起こした事件の話です。始めの方はどういう展開になるのかよくわからず、ぼんやりと読み進めていたのですが、後半どんどん引き込まれました。猫一匹で・・と思わなくもないですけど、ペットってそれだけ大事な存在になるんですね・・。ちょっと切なかったです。
「吹雪の朝」は、話の展開はともかく、毒に対する蘊蓄が勉強になったな〜と思いました。毒を使う予定も無ければ、入手方法もないですけど、普通にサスペンスとか見るのが好きなので、そういうときに役に立ちそう! なるほど「致死量」ってそういうことなのね〜でした。物語としては愛するが故に・・という切ない内容でした。
アミの会(仮)のアンソロジーは他にもあるようなのでまた探して読もうと思います。
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